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未来

☆惑星へのエレベータ

火星へのエレベータ

火星は地球の38%しか赤道重力がなく、
地球に比べて技術的に簡単で安価ですむことがあげられる。

(JAXAより)

クラークのSF小説の中の人物は「おそらく、建設のための直接経費は地球の10分の1以下ですむだろう。」と述べている。

つぎに、火星地表の構造からくる利点がある。
火星の赤道には標高21000メートルの「パヴォニス山」と呼ばれる巨大な死火山がある。
火星は重力が小さいので、山は地球よりはるかに高くなりうるのだ。
地球と宇宙を結ぶ宇宙エレベータの末端は大気圏内に固定され、ここに吹きつける強風でテザーが揺れて、エレベーターの安定性をさまたげている。
しかし、パヴォニス山の山頂は、火星の大気のはるか上に突き出しているので、風の心配をすることはいっさいないのである。

火星でエレベーターを建設するにあたって大きな問題になるのは、火星の衛星、ファボスの存在である。
ファボスは火星から低高度を周回している。
つまり、半日に一度は巨大な岩の固まりが、秒速1q以上の猛スピードで宇宙エレベータに当たるということを意味する。

しかし、この魅力的な火星の宇宙エレベーターは、遠い将来、地球との航路やほかの惑星への進出の基地として、大いに栄えることだろう。


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