危険



とある休み時間…

今日も、奈緒は委員会。
悠輝くんたちは、外でサッカーするって言ってたっけ。

他の仲が良い子たちも、それぞれの用事で一緒に過ごす人がいませんでした。

"よし! 今日は、図書館で本でも読もうかな。
 何の本が良いかな…
 冒険の話も面白そうだけど、この前社会で出てきた、マザー・テレサの伝記も読みたいって思ってたんだよね"

など考えて、ウキウキしていました。

その時、

「図書委員から、お知らせします。
 本日の昼休みは、蔵書整理のため、閉館いたします。
 明日は、開館いたしますので、ぜひ来てください。
 もう一度繰り返します。
 本日の昼休み………」

という、放送が流れていました。

もちろん、私にはそんな放送が聞こえるはずもなく…
いつもなら、親切に教えてくれる友達も、運悪く、一人もいませんでした。

そして、私は図書館へと向かい、図書館のドアを開けました。

 
その時…


本が上から降ってきたのです。

本棚から出した本を、入口のドアの前にタワーの様に高く積み上げていたものが、私がドアを開けることでバランスを崩し、落ちてきたのでした。

その本で、私は怪我をして気絶してしまったのでした…



      

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