Prologue...2
黒板近くの、開けっ放しにされたドアから、"悠輝くん"は入ってきました。
そして、教卓の前で自己紹介を始めます。
「福岡から来た、安藤悠輝です。よろしくお願いします。」
彼が顔を上げたとたん、女の子たちの黄色い声があがりました。
「きゃー♪ かっこいい♪♪」
私は、そんな女の子たちの姿を見ながら、
"こんな人がかっこいいんだな"
と、一人、感心していました。
今考えると、自分はすごく冷めていたな。と感じます。
そんな私たちの事はお構いなしに、先生は話を進めていきます。
そして、悠輝くんは教室の後ろの方の空いてる席に座わるように、指示されました。
そんなこんなで、私たちにとって"いつも通り"でない朝礼は終わっていったのでした。
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