手話について



"手話"というものがどんなものであるのか、詳しく説明しましょう。


手話は主として私たち聾者(ろうしゃ)が用いる言語で、聾者の母国語ともいわれます。

また、音声言語に対して手話言語といわれます。

手話は、手と腕の動き・形・位置で、相手に意思などを伝える手段です。

対面の言葉であるので、相手がそこにいなければ、成り立ちません。

手話の語数は、日本の場合3000から4000といわれていて、聾者はこれらの手話を組み合わせて、まとまった一つの考えを相手に伝えます。

1980年代以降、聾者の社会的な活動範囲が広まり、手話が新しく作られて、1万から2万の語数に増えたといわれています。

古くから聾者の間で習慣的に使われてきた手話を「伝統的手話」または「日本手話」といい、これらは英語のような語順が多いです。

また、教育の場で日本語の文法に対応して使われる手話を「同時法的手話」または「日本語対応手話」といいます。

日本の手話は、成立後まだ新しい言葉であるので、今後、時代の流れやいろいろな人たちの創意、工夫によってどんどん改善されていくという面を持ち合わせています。

現在では普通に使われている手話ですが、以前は社会の認知が得られず、言語としての研究もされませんでした。

「あんなへんな身振りことばを使うのはみっともない」などと思われていたのです。

そのため、聾者は大変恥ずかしく、悔しい思いをしてきました。

最近になって手話も、ようやく社会的に広がり、ことばとして認められるようになりました。

手話を学んで、私たち聾者と仲間になろう、手話通訳活動もやろうという人たちが増えてきました。



      

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