指文字について



手話に含むこともありますが、指文字は五十音(仮名文字)を手話で表す記号である、指文字というものもあります。

普通の日本語の文法に従って、語、文を一文字ずつ指文字で表すことによって、コミュニケーションをすることができます。

しかし、一般には、口話や手話と組み合わせて使われます。

指文字を使った談話(コミュニケーション)を「指話法」ともいいます。

また、手話と指文字の使用を「手指法」ということもあります。

もともとは、聾の児童・生徒に手話を用いてことばを教えるために、関係者によって考案されました。

日本の場合では、手話法で知識や道徳を身につけさせようとして苦労した明治期、京都盲唖院の初代院長であった古河太四郎によって何種類かの指文字が考案されています。

手話は日本語の文法とは違うため、文章とは直接結び付けることができません。

日本語では重要な助詞や助動詞、語の活用や語順などが手話だけでは上手く教えることができなかったので、指文字が考案されたのです。

現在、私たちが学ぶような指文字は、1931(昭和6)年、大曾根源助という先生がアメリカに渡り、アメリカの指文字から学んで、帰国後考案、発表したものと言われています。

そして、大阪市立聾学校では、日本ではただ1校、口話法に合う生徒は口話法で、手話法に合う生徒は手話法でというように、生徒に合った方法による教育を行い、1950(昭和25)年頃まで手話法による教育方法も用いていました。

大曾根式指文字はまず大阪市立聾学校で用いられ、その後聾者の中に広がり、現在に至っています。




      

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