【第二章】語のきまり

動詞について


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どうしてbe動詞はam, is ,areと変わるのか?

Aくん
A

先生、一般動詞は主語が変わっても同じ形なのに、どうしてbe動詞は主語によって形が変わるんですか?

Zくん
Z

be動詞は“am”,“is”,“are”と別々の単語にみえるね。

しゅっぴー
しゅっぴー

うーむ。では1000年前のbe動詞の現在形を見てみようか。

Aくん
A

1000年前は今のbe動詞じゃなくて“eom”,“eart”などを使ってたみたいだね。

Zくん
Z

それでも別々の単語に見えちゃう…。

しゅっぴー
しゅっぴー

現在のbe動詞はその頃の“es-/er-”が人称代名詞(1人称、2人称など)によって変化したんじゃよ。

Aくん
A

例えば“am”は1人称の語尾 “-mi”がついた“*es-mi”が“eom”になって…。

Zくん
Z

それが現在の“am”になったんだね!

Aくん
A

それ私のセリフ!!!

しゅっぴー
しゅっぴー

まぁまぁ。こんな風に大昔の語尾の違いが現在のbe動詞のようなちがう語形を生み出したんじゃな。

どうして動詞に『s』をつけるの?

Zくん
Z

Aちゃん、『彼はサッカーをする。』って英語でなんだっけ?

Aくん
A

“He plays soccer.”だよ。

Zくん
Z

どうして“play”に“s”をつけるの?

Aくん
A

え、どうしてって言われても…。

Zくん
Z

大昔の人がなんとなくつけたんじゃない?

しゅっぴー
しゅっぴー

そんなわけないじゃろ!!

Aくん
A

ですよね…!

しゅっぴー
しゅっぴー

‘s’は文法的な意味を正確に伝えるために必要なんじゃよ。

Zくん
Z

文法的な意味ってなに?

Aくん
A

時制、数、人称、法が関係するんだよ。

しゅっぴー
しゅっぴー

時制は現在・過去、数は単数・複数、人称は1人称・2人称、法は命令法や仮定法など、様々な文法的な意味を‘s’だけで伝えてるんじゃよ!

Aくん
A

‘s’ってすごい…。

Zくん
Z

それなぁぁぁ!

しゅっぴー
しゅっぴー

そもそも語尾に‘s’をつけるようになったのはイギリス北部では10世紀頃、南部では16世紀後半からなんじゃよ。

Aくん
A

イギリス南部のロンドン周辺は15世紀頃に“eth”か‘s’を語尾につけてたって前におじいちゃんが言ってたよ。

しゅっぴー
しゅっぴー

そうじゃよ。“eth”から‘s’に変わった理由はまだわかってないそうじゃ。

Zくん
Z

どうして‘s’が使われてるの?‘z’とかでもいいじゃん。

しゅっぴー
しゅっぴー

それはね、‘s’という音が強い摩擦的な響きをもっているからなどと考えられているそうじゃ。

助動詞には『s』がつかないのはどうして?

Aくん
A

動詞には‘s’が付くのに“can”,“may”,“will”などの助動詞には付かないの?

しゅっぴー
しゅっぴー

実は1000年も前から付いてないんじゃよ。“Can”などの不規則な変化はずっと昔からなんじゃ。


規則動詞と不規則動詞

しゅっぴー
しゅっぴー

二人は規則動詞と不規則動詞がなぜ存在しているのかわかるかい?

Zくん
Z

なぜって…。

Aくん
A

わからないです。

しゅっぴー
しゅっぴー

ほっほっほ。二人ともまだまだじゃのう。

Zくん
Z

教えてよー。

しゅっぴー
しゅっぴー

紀元前2000年に、現在のヨーロッパの言語のもとになっているインド・ヨーロッパ祖語という言語があったんじゃ。その言語では、不規則動詞だけしかなく、規則動詞は存在していなかったのじゃよ。

Aくん
A

どうして不規則動詞だけがあったんだろう?

しゅっぴー
しゅっぴー

それは、インド・ヨーロッパ祖語のアクセントのちがいと文法的なちがいが関連していたからなんじゃよ。

しゅっぴー
しゅっぴー

同じ単語でも文中での働きによって母音の音色や長短がちがう現象があったんじゃよ。

Aくん
A

その現象は現在にもうないのですか?

しゅっぴー
しゅっぴー

現在の英語には『歌』についてで、動作を示すのに“sing”、名詞では“song”となっているのう。

Aくん
A

母音の‘i’と‘o’のちがいは文法的な働きのちがいと関連しているということですね。

Zくん
Z

なるほど~。

しゅっぴー
しゅっぴー

さらに現在形“sing”、過去形“sang”、過去分詞“sung”では発音のちがいがあるじゃろ。これが『母音交替(ぼいんこうたい)』という現象のなのじゃ

Aくん
A

この母音交替が不規則動詞だけを使っていた理由なのかな。

しゅっぴー
しゅっぴー

今から2000年前のゲルマン祖語の時代になると動詞の不規則変化の型をはっきり示すようになったんじゃ。

Zくん
Z

不規則変化の基本は大昔のインド・ヨーロッパ祖語だけど、規則変化はどうなの?

しゅっぴー
しゅっぴー

規則変化は不規則変化よりやや遅れて現れたのじゃ。なぜなら規則動詞は英語の仲間であるゲルマン語(ドイツ語や北欧(ほくおう)語)だけに見られるからなんじゃよ。

Aくん
A

規則変化にもなんらかの現象があるのですか?

しゅっぴー
しゅっぴー

その通りじゃ。規則変化には『母音変異』という現象があるのじゃ。ただ現代の英語だけみたのでは母音交替と母音変異は区別できないのじゃ。

Zくん
Z

不規則動詞が最初に作られたのに、今では規則動詞の方が多い気がするな~。

しゅっぴー
しゅっぴー

その通り!13世紀頃から規則動詞が増える傾向か強くなり、日常的によくつかわれる動詞に不規則動詞が少なくなったのじゃよ。

まとめ

いろいろな動詞の決まりについて勉強できたね!
全部覚えられたかな??

さて、次は動詞以外のことばの決まりを見ていこう!

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