鹿島臨海鉄道 ‐ 路線情報
鹿島臨海鉄道大洗鹿島線は水戸・鹿島サッカースタジアム間の総延長53.0km全15駅を結んでいる路線です。鹿島臨海鉄道は他にも貨物輸送を行う「鹿島臨港線」を運営していますが、今回は旅客営業を行っている大洗鹿島線を調査しました。
乗車レポート
JR常磐線との接続駅である水戸駅から、鹿島臨海鉄道株式会社の本社が設置されている大洗駅まで乗車しました。乗車した車両は行きが1両編成で帰りは2両編成でした。座席は40程で、転換クロスシート(前向きの二人座席)主体の構成でした。また、単線なためか駅での停車時間は長く感じました。そして客層は、学生・高齢者の割合が多いように見えました。
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運行形態
水戸方面・鹿島神宮方面共に1時間あたり平均1−3本が運行されています。朝夕の通勤通学時間帯は毎時3本ほど、日中は毎時1-2本ほどが運行されています。
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考察
利用者層
特に印象が強かったのは、「乗車レポート」で述べたような客層の偏りが見られ、買い物に行く主婦層などのいわゆる「一般利用者」がほとんど見られなかったことです。これは、調査した地域における近年のモータリゼーション化による影響と考えられます。
鉄道サービス
また、駅構内や車内において、整備が行き届いていない部分が所々見られている面から、利用者数が少ないことによる採算性の悪化で資金不足が発生しているのではないかと考えられます。
現地の方の声
駅内に貼られてあった「お客様の声」には、「エアコンがなく夏場暑すぎる」という意見が書かれており、それに対する回答には「古い車両の冷暖房機能の低下は修繕部品の調達がままらないため、平成27年度から新型車両への交換計画を進めている」とありました。また、駅内の売店で「ニュース等では利用客が激減するといった表現がなされているが実際に感じるものなのか」といった話をすると、「通勤・通学に利用する人の数はほとんど変わらないが、買い物などの一駅二駅に使う人は殆ど居なくなった」という話が聞けました。
感想
利用客の減少による資金繰りの悪化を理由とした重大な問題が数多く発生しており、かつこの問題が一朝一夕で解決できるような問題でないと感じました。