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中東

中東で男女格差が広いのは、欧米からは「女性差別」と批判されるイスラムという宗教が理由と思うかもしれません。
しかし、中東は国によってイスラムの厳格さの度合いにはかなりの違いがあります。
伝統的な王制・首長制の湾岸諸国ではアルコール禁止など厳格なイスラムが実施されている印象ですが、 エジプトやシリア、レバノンという共和制では、女性参政権もあり、アルコールも売られています。
イスラムが男女格差を広げる要因ならば、イスラム色が薄い国の方が当然、男女格差が少ないと思うかもしれませんが、そうとは言えないのです。

ジェンダーギャップ指数中東

実際には、アラブ首長国連邦、クウェートなど湾岸諸国が、エジプトやレバノンよりも男女格差が少ないという結果になっています。

さらにイランやサウジアラビアという厳格な「イスラム体制」の国が、シリア、イエメンよりも男女格差が少ないという、意外な結果も出ています。
これを考えると、男女格差の拡大には、イスラムではなく、戦争や治安の悪化がかなり影響しているのかもしれません。
内戦や紛争が広がる中東にあって、湾岸諸国はまだ比較的平静を保っていることからも言えるでしょう。


まとめ

・イスラムの色が薄い国の方が男女格差が少ないと思われがちだが、厳格なイスラム体制の国がシリアやイエメンより男女格差が少ないという結果が出ています。
男女格差の拡大には戦争や治安の悪化が影響しているのかもしれないです。

感想

・イスラム教が悪いというわけではないのだなと思いました。


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