昆虫食と宗教
世界で昆虫食を日々の暮らしに取り入れる上で、宗教とのかかわりは非常に重要です。
ここではキリスト教・イスラム教・ヒンドゥー教の食に関する戒律から、昆虫食が受け入れられるかを見ていこうと思います。
キリスト教
キリスト教には食に関する戒律がほとんどありません。
したがって、キリスト教の信者の多い欧米など先進国では昆虫食の普及への宗教上の障壁は低いです。
イスラム教
イスラム教の戒律には豚肉NGのほかに、適切な処理を行った肉しか食べてはいけないというものがあります。
昆虫食を肉とすると、昆虫をイスラム教徒がアッラーは偉大なりと言って頸動脈を切り、全身の血を抜く必要があります。
しかし小さな昆虫をこのように処理するのは非常に困難なため、
例えばイスラム教徒が処理し、頸動脈を切るのはあきらめるなどの新たな方法の模索が必要です。
また、イナゴはハラール(合法)と言われています※1。
ヒンドゥー教
ヒンドゥー教は食に厳しい宗教です。
殺生が禁じられているためヒンドゥー教徒は
基本的に牛肉は食べず、人によっては魚やその他肉類を一切取らない人もいます。
現状においては、彼らの理解を得るのは少し難しいかもしれません。特に、厳格な教徒においては一層困難である可能性があります。