昆虫食による問題解決
2030年にたんぱく質の供給不足が訪れると予測されているのは事実ですが、
もちろん本当に来るとはかぎりません。
しかし、予想されている食糧危機は総量が足りなくなるという以前に、現在も食料問題はあります。
食糧生産は人類全員を養える分あるのに
推計8億2,000万人※1が飢餓で苦しんでいます。
先進国では感じない飢饉も、発展途上国では存在するのです。
食料問題には先進国と発展途上国の貧富の差やモノカルチャー経済、干ばつ、人口爆発といった原因があります。
現在の食料問題の主な原因は先進国と発展途上国の「分配の不均衡」です。
苦しんでいる人がいる裏で我々先進国が年間約13億トン
※2のフードロスをしたり
発展途上国で生産した穀物を牛や豚の飼料にしているため、
先進国が飼料用に買い占め、
発展途上国の人が食べる分がなくなったりするということがあります。
つまり現在の食料問題は、豊かな人々は浪費し貧しい人々は困窮するという、
不平等な社会構造から生まれているのです。
また、人類は居住可能な土地の約40%をエサの生産に使っているにもかかわらず家畜は世界のカロリー供給量の20%未満
※3しか生産していませんし、
アメリカ・オーストラリア・フランスなどの国では、「世界中でその国の食生活を行うには地球上の土地が足りない」
※4食生活をしています。
つまりは、発展途上国がどれだけ発展したかには関係なく、アメリカと同じ食生活を世界中で行うことはできない。という問題を抱えています。
未来で食料危機が起こるかどうかは関係なしに、不均衡は残り続けます。
したがって、いかなる状況でも世紀の大発明がない限り
食料問題はあるはずなので対策が必要です。
そこで有効と考えられているのが昆虫食です。
未来の食料危機はいいかえれば「供給不足」と「不均衡」
どちらも対応できるのが昆虫食です。
栄養価と生産効率に優れ、種類に富んでいる昆虫食。
フードロス削減にもつながり、牛や豚よりも必要な飼料を少なくしつつ多くのたんぱく質を
得ることで発展途上国の穀物を食料用にすることができます。
昆虫ならば、穀物を飼料にしなくても良いかもしれません。
しかし大きな問題として、広く流通できるような大規模生産も消費者の準備もできていません。
これがあるから昆虫食は未来の食料問題を救うといわれているのです。
また、昆虫食の場合は食糧危機のためだけのものではありません。
昆虫食があることで食文化がさらに豊かになります。
たんぱく質を取りたいから食べるのではなく、
おいしいから食べるというのも当然あってもいいのです。
私たちのサイトは「虫を食べたことがない人が虫を食べようと思う」を目的にしています。
昆虫食が受け入れられる人を増やすために
一番の課題である虫の嫌悪感をなくせるように、昆虫食のすごさや情報をたくさん知って
食物新奇性趣向を強めてほしいです。