マグロとは → 特徴

特徴



泳ぎ続ける理由

皆さんはマグロは一生泳ぎ続ける魚であると聞いたことはありますか?マグロは泳ぎをやめると死んでしまいます。一体なぜなのでしょうか。

呼吸するため


マグロはエラで呼吸を行っていますが、エラを動かすための筋肉がありません。マグロの場合、エラを動かすのではなく、口を開けて泳ぐことで自然とエラに水流が当たり、新鮮な酸素を取り込んでいます。この呼吸法はラム換水法と言い、多くの回遊魚がこの呼吸法を使っています。この為、泳ぎを止めてしまうと酸素を取り込めなくなり、最悪の場合は窒息死してしまうのです。


沈まないため


マグロの身は非常に密度が高く、周囲の海水と比べて比重が大きいため、泳ぎ続けないとドンドン沈んでいってしまいます。マグロの体の構造は、飛行機の翼の構造に似ており、胸ビレと尾ヒレの付け根にある隆起縁と、体そのものの形状によって下から上に押し上げる力を生じさせているのです。

ちなみに多くの魚は、夜になると岩陰や海藻の中に身を潜めて眠り、太陽の光が差しこむ頃に目覚めて活動を始めます。
マグロは夜間も呼吸をするために泳ぎ続けます。日中に比べて速度を落とし、代謝を落とすことによってずっと泳ぎ続けることを可能にしています。


進化

実は、マグロは泳ぎ続けるために進化しているんです!
マグロなどの回遊魚の身は、赤い身をしています。これは血液に含まれる色素タンパク質「ヘモグロビン」や、筋肉色素タンパク質の「ミオグロビン」が多いことを意味しています。
赤身の魚は、筋肉を動かすための酸素が大量に必要になり、その運搬に、ヘモグロビンとミオグロビンが役立っています。
白身の魚は、岩陰や砂場などに棲み付いている魚が多く、あまり長時間動きません。赤身の魚に比べて、酸素を必要としないため、血中のヘモグロビンやミオグロビンが少なくなり、その結果、身が白く見えるのです。
簡単に言うと、体をよく動かしている魚は赤身、動かしていない魚は白身になります。



マグロは生きていくために、からだの仕組みを変化させ、一生泳ぎ続けるという特徴を生み出しているのですね。



参考資料

TSURINEWS>サカナ研究所 >マグロが生まれた瞬間から死ぬまで泳ぎ続ける理由 止まると沈む?
  https://tsurinews.jp/44176/
  (最終確認日:2023/1/7)





Home © 2022-2023 マグロの学校/School-of-Tuna All rights reserved.