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部位と栄養価

部位


カマ

マグロ1尾から2つしか取れない希少な部位です。カマは良く動く場所 (エラの部分) なので、身が締まっています。大トロの部分にも面しているため、脂の乗りも良いです。


赤身

腹と背の筋肉の内側に骨を取り囲むようにして存在しています。非常に栄養価が高いです。


血合い

赤身と同じところに存在しています。食用として重宝されています。


トロ

皆さんも聞いたことのある部位なのではないでしょうか。頭から上、中、下と大きく3つに区分されています。頭に近いほど脂の乗りが良いです。上が最も高値で取引されていて、濃厚な味わいの大トロ。下は大トロに比べると安価な中トロとなっています。



栄養価

マグロの栄養価について紹介します。
マグロには、主にタンパク質、無機質・ビタミン類、DHA・EPAの3種類の栄養価が含まれています。


タンパク質

マグロは非常に高タンパクな食材で、特に赤身は高タンパクな食材です。タンパク質は私たちの体をつくる大切な栄養素です。魚類のタンパク質は高血圧を改善し、脳卒中を防止してくれる効果があります。また、赤身と近いところに存在する血合いには、高血圧の予防効果やコレステロールの代謝促進、肝臓強化、交感神経の高ぶりを抑える効果など様々な効用を持つタウリンが多く含まれています。


無機質・ビタミン類

なんとマグロには無機質やビタミン類が8種類以上も含まれており、赤身に多く含まれる「鉄分」には貧血の予防や解消の効果があります。また、「ビタミンE」には、血行を良くする作用があり、美肌作りや肩こり・腰痛にも効果があります。無機質である「セレン」には、がんの発生を抑える効果、「カリウム」には、体内の水分を正常に保ち、神経や筋肉の機能を助けるはたらきがあります。


DHA・EPA

DHA (ドコサヘキサエン酸) やEPA (エイコサペンタエン酸) は、多価不飽和脂肪酸と呼ばれる栄養素です。DHAやEPAは、魚の脂肪には多く含まれます。DHAやEPAには、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす効果が知られており、脳血栓や脳梗塞など病気からも守ってくれる効果があります。さらにDHAは、マウスを用いた実験で学習能力向上の効果があることが証明されています。最近では、ボケ防止や精神にも影響を与えるとされており、近頃、大注目の栄養素です。私たちヒトは、体内でDHAやEPAを合成することができないので、食事として摂取する必要があります。


マグロには血液を良くしたり、コレステロールの代謝を良くするなど、病気を予防できる栄養素をたくさん含んでいることが分かりました。病気を予防しながら、学習効果や美肌効果が期待できるなど、一石二鳥どころか一石三鳥の食材でした。マグロはいろいろな分野から注目されている”スーパーフード”であることが分かりました。



マグロクイズ (3)


マグロに含まる栄養素のうち、学習能力向上の効果があると言われているのはどれ?(答えを選んでクリックしてみよう)

タンパク質 不正解!

タンパク質は、私たちの体をつくる大切な栄養素です。
DNA 不正解!

DNA (デオキシリボ核酸) は、遺伝子を構成している物質です。
DHA 正解!

DHAは、多価不飽和脂肪酸と呼ばれる栄養素で、ほかに有名なものにEPAなどがあります。


参考資料

とれたてねっと>鮪 コラム一覧>マグロに含まれている栄養成分とは?どんな効果効能が期待できる?
  https://toretate-gift.com/user_data/column/maguro/02/
  (最終確認:2023/1/7)

マグロのふしぎがわかる本
  出版社:築地書館
  著:中野秀樹+岡雅一





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