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レッドリスト

マグロの資源量は現在どのように認識されているのでしょうか。
国際的な基準となっているレッドリストで見ていきましょう。

レッドリストとは

レッドリストとは、絶滅のおそれのある野生生物の種のリストです。
国際的には国際自然保護連合 (IUCN)、日本の国内では環境省や地方公共団体、NGOが作成しています。

レッドリストとマグロ

IUCNの2021年の評価による、マグロ(8種)のレッドリストにおける分布は下の表になっています。





ミナミマグロが絶滅危惧種、メバチが危惧種、クロマグロが近危急種に指定されていて、天然の絶滅の危険性が高いと評価されています。それ以外の4種については、絶滅の危険性が比較的低い種と評価されれています。

IUCNによる評価は、2021年以前にも、1996年、2011年に実施されています。


1996年からの絶滅の危険性の推移をみると、マグロ類の中で最も危険性のミナミマグロは、前回2011年の調査では、CR (近絶滅種) と評価されていたのが、最新の評価ではEN (絶滅危惧種) と1ランク危険性がさがっていることがわかります。
同様に、クロマグロ、タイセイヨウクロマグロ、ビンナガ、キハダも以前よりも絶滅の危険性が下がったと評価されています。
このように、近年、マグロ類の絶滅の危険性が下がったのはどうしてでしょうか?

マグロが絶滅する危険性が下がった裏には、マグロ資源の持続的利用を目指した地球規模の取り組みがあるのです!
その取り組みについては、以降のセッションで順番に説明していきたいと思います。




絶滅危惧種であるミナミマグロの数が増加傾向にあるのは嬉しいことです。一方、絶滅危惧種の1つ下のランクであるメバチや他にも3種のマグロの個体数が減少傾向にあるのは危惧すべきことと考えます。
広大で、常に変化し続ける海の資源量を把握することはとても難しいことです。しかし、海の天然資源の実態を把握しデータを取得することは、持続可能な海にするための重要な取り組みとなります。そのため、これからも正確な資源量を把握する努力を続けていく必要があると思います。



参考資料

環境省 レッドリスト・レッドデータブック
  https://www.env.go.jp/nature/kisho/hozen/redlist/index.html
  (最終確認:2023/1/7)

THE IUCN REDLIST OF THRESTENED SPECIES
  https://www.iucnredlist.org/ja
  (最終確認:2023/1/7)





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