しっちょる?温泉と地熱

エネルギーミックスとは?

それぞれの発電の欠点を補うために、一つの発電に頼るのではなく様々な種類の発電を併用すること

発電法は、それぞれの特徴の観点から「安全性」「環境性」「供給安定性」「経済性」の三つの側面で分類することができます。
  • 安全性…安全に発電することができるか
  • 環境性…環境に配慮した(自然を破壊しない、温室効果ガスを排出しない)発電か
  • 供給安定性…気候や時間に左右されず、恒常的に発電できるか
  • 経済性…発電のコストが抑えられているか
さて、ここで、近年広く用いられている発電(火力発電、水力発電、原子力発電、風力発電)について少しおさらいしてみましょう。
水力発電
水力発電の写真
仕組み:高低差と水の位置エネルギーを利用して、高いところから低いところへ水を落とす時の位置エネ
ルギーで水車・タービンを回すことで発電している。
メリット:温室効果ガスを排出しない。発電や管理のコストが安い。エネルギー変換効率が高い。再生
可能エネルギーの中で最も安定的に発電できる。起伏が多い日本に向いている。電力需給の増減に対応して発電ができる。
デメリット:建設費が高い。河川を利用する権利がいるので、普及してない。
風力発電
風力発電の写真
仕組み:風の運動エネルギーを風車、厳密には風力タービンによって回転エネルギーに変え、その回転
エネルギーを直接あるいは増速機を経て発電機に伝送し、電気エネルギーに変換する。
メリット:風さえあれば電力を生み出せる。(時間を選ばない
温室効果ガスの削減に貢献、設備の件設による大規模な環境変化が起こりにくいので自然環境への負担を減らせる。
デメリット:風の強さによって発電効率が変わる。メンテナンスや修理などにコストがかさむ。
火力発電
火力発電の写真
仕組み:燃料(石油・石炭・天然ガスといった地球の有限資源)を燃やした熱で水から蒸気を作り、
この水蒸気を発電機に繋がったタービンに生きようよくぶつけることで電気をつくっている。
メリット:天候に左右されず、燃料さえあれば安定的に電力を供給できる。
発生させたエネルギーを電気に交換できる割合が高いので無駄を出さずに電力として活用できる。火力発電は出力を調整できるので、季節によって使用量が異なる電気を必要な時に必要な分だけを供給することで電気ロスを減らすことができる。
デメリット:地球温暖化の原因となる二酸化炭素を大量に排出する。
燃料を国内で得ることはできないため、ほとんどを海外からの輸入に頼っているので、国際情勢によって急激な価格変動が起こりやすい。燃料資源が有限なためこのまま使い続ければ50年程度で化石燃料が枯渇する可能性がある。
原子力発電
原子力発電の写真
仕組み:原子炉手前ウラン燃料が核分裂を起こして熱を作り、その熱により水を水蒸気に変えてタービ
ンを回して電気を作る。
メリット:地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出が少ない。燃料のウランはオーストラリアやカナダ
などの政情の安定した国から入手できるので資源の安全確保ができる。また、ウランは使い終わると再処理することで95%程を再び燃料として使用することができる。
ウランの安定確保ができるので燃料費の高騰の影響を受けにくいので、コストの変動がなく、変動が小さいのは電気料金の安定に役立つ。
デメリット:東京原子力福島県第一原子力発電所のように事故が発生すると、他の方式の発電所とは比
べ物にならない程の深刻な被害が出てしまい、被害を復活させることも難しい。
ウランの再処理時に5%程は再利用できない廃液になる。そして、この廃液は最終処分方法がまだ確定していない。
そして、これらの発電を先ほどの四つの観点から表にまとめると以下のようになります。 まとめた表