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グリラス社インタビュー


コオロギ×テクノロジーで社会課題に取り組む徳島大学発のフードテックベンチャー、株式会社グリラスの方にインタビューさせていただきました。

なぜこの事業を始めようと思ったのですか?


創設者は、1992年から徳島大学で「なぜ生き物には様々な形があるの?」、「どのようにして形を作るの?」、「なぜ私たちはこのような姿なの?」 という疑問に対してゲノムレベルで研究をしていました。そこで研究モデルとして昆虫のフタホシコオロギを選択したのがきっかけです。 現在私たちが取り扱っているコオロギもこのフタホシコオロギなんです。 そして後に、コオロギを人口増加における食糧問題への解決策として活用しようという思いが浮かびグリラスを立ち上げました。


ちなみに会社名のグリラスは、フタホシコオロギの学名の「Gryllus bimaculatus」から名前を取っているんですよ。


グリラス社さんでは、昆虫食としてのコオロギを研究し、企画・開発、生産から販売まで行われていると聞きました。 そこで、事業を通して目指していることは何ですか。


大きく分けて4つあります。
・世界のたんぱく質不足を解決すること
・サステナブルな地球規模のフードサイクルを構築すること
・あらゆる生き物に健康的な生活を提供すること
・コオロギが生活の中で当たり前になる未来を想像すること


事業を行う中で、過去と比べて現在昆虫食業界への注目度がどのように変化していると感じますか?


様々なメーカーや飲食店の方に、コオロギパウダーやエキスを使った食品を販売していただけるようになってきて、少しずつ注目度は上がってきているように感じます。


どのようにコオロギの生産を行っているのですか?


廃校になった徳島の学校を利用し、衣装ケースを用いて養殖・生産を行っています。
国内初のコオロギファームで、安心安全の量産技術を確立しました。


昆虫食は値段が高価なことから手に取りにくいということが問題視されていますが、価格を下げるためになにか取り組んでいることはあるのでしょうか。


人の手で、エサやりや清掃などのコオロギの世話を行うと人件費が多くかかってしまうため、自動飼育マシンの開発を行っています。 また、 大量に生産ができるようになりコストを落とせるので、昆虫食業界を盛り上げられるよう様々な企画を行っています。


なぜコオロギは現在、昆虫食業界で注目されているのですか?


昆虫は家畜と比べて、育てるために必要な餌や水の量、温室効果ガスの排出量が少なく環境負荷が低いです。
そんな昆虫の中から味がよく、雑食性、そして生育が早いものと考えるとコオロギが最適な昆虫であることから注目されています。
雑食性なので、パンの耳やふすまなどの食品ロスや産業廃棄物を餌にすることができ、1~1.5か月と早く発育します。
また、コオロギのフンも肥料にすることができます。
私たちは、昆虫食から一歩進んだ循環型「サーキュラーフード」として注目しています。


どのような商品を販売しているのですか?


無印良品さんと協力してコオロギせんべいを発売したり、 ウェブサイトを中心に自社ブランドのC.TRIAの販売やパウダー商品の販売を行っています。 最近ではファミリーマートさんでも販売されているので手の届きやすくなってきていると思います。 また、日本航空JALさんのZIPAIRでは当社のコオロギパウダーを使用した機内食のメニューが取り入れられています。


安全性に関して何か工夫していることはありますか?


養殖場に菌が入り込まないよう清潔な環境を保つことはもちろん、グリラスでは目の白いコオロギを使用し野生のコオロギとの差別化を図っています。 目の白いコオロギは突然変異で発生したアルビノのコオロギで、野生のコオロギは目が黒いので混入したらすぐにわかるんです!


昆虫食が抱えている課題は何でしょうか。


・マズそう、罰ゲーム、ゲテモノといったイメージを払拭すること
・アレルゲンがあること(甲殻類)→品種改良によってアレルゲンの少ないものへと変えていく
・大量生産技術を確立することと、需要を増やすこと
・たんぱく質源であること以外の機能性の付与
・抵抗感のない姿へ変えていくこと(例えば体の白いコオロギなど)
・あたたかい地方にすむコオロギを養殖する際に温度管理が必要だが、その電力をよりエコクリーンなものにする(地熱など) などです


インタビューを引き受けてくださったグリラス社さん、ありがとうございました。

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