『税金』のヒミツSeacret of Tax
1:税金とは
税金とは、社会インフラの一つである上下水道や、道路の整備のほかに公立の学校や、警察や消防を運用するための費用を支えるためにあるものです。また、医療や介護、年金などの社会保障についても税金は使われています。警察や消防をはじめとしたさまざまな公共サービスの費用を軽減して利用できるのは税金があるおかげですね。
2:税金の種類について
税金は納める場所によって国税と地方税の二つに分けられます。国税とは名前の通り国に納める税のことで、地方税は都道府県や市町村に納める税のことです。
また、納める人によっても直接税と間接税の二つに分けられます。
直接税とは税金を納めるように指定されている人と負担している人が同じ税金のことです。有名なものだと所得税と住民税などがあります。
間接税は税金を納めるように指定されている人と負担している人が違う税金のことです。有名なものだと関税や消費税があります。
そのほかの細かい税金の種類については以下の図の通りです。
今回はたくさんある税の中でも特に有名な「所得税」と「消費税」の二つを紹介します。
3:所得税とは
所得税とは、個人の年間の給料の合計の収入から「給与所得控除」を引いた金額である所得に対してかかる税金のことを言います。
※給与所得控除…一年の給料などの収入額に対して一定金額を引くこと
また、所得税では累進課税制度と言って税金を納める人の課税対象額が増えるほど、より高い税を課す制度を採用しており、この制度は所得税のほかにも同じ国税で直接税である相続税や贈与税にも使われています。
※課税対象額…給料を得ている人が払うべき税金の計算の元となる金額
また、次で言及しますがみなさんがよく聞く確定申告は、所得税に大きく関係します。
4:確定申告とは(所得税の補足)
年末によく聞く確定申告ですが、これは所得税に大きく関わっています。
確定申告とは一年間で生じた所得の金額とそれに対してかかる所得税などの値を計算することで、申告期限の2月16日から3月15日までに確定申告書を提出して、「源泉徴収」された税金や「予定納税」で納めた税金などの多すぎたり少なすぎたりを細かく計算し直す手続きのことです。
※源泉徴収…社が給与や報酬から先に一年の収入にかかわる所得税を引いておくこと
※予定納税…所得税の金額が一定以上となるとされる人が先払いをしておくシステムのこと
5:消費税とは
消費税とは、商品を売買やサービス提供をすることにかかる税金で、2019年10月に以前の8%から10%に引き上げられました。
その際に「軽減税率制度」という制度が行われています。
また、ほかの税とは違い、全国民が平等に負担するものです。経済活動に対する影響も小さく、税収が変化にされにくいという特徴があります。ほかの税金の中でも未成年の私たちに特にかかわりの深い税金の一つです。
※軽減税率制度…消費税率が引きあがったことにより、食費や新聞代の一部にかかる消費税を変更前の8%のままにしておく制度です。飲食店に行った際にテイクアウトと店内での飲食の二つで税率が変わるのはこれが関わっています。
6:税金の使い道
税金は国税と地方税によって使い道が変わってきます。
国税は先ほどざっくり紹介しましたが細かく分けると社会保障費が一番多く、続いて国債の返済と利子のための国債費、地方支援のための地方交付金設備など公的サービスのための公共事業費、教育や技術研究用の文教・科学振興用のお金、国の防衛費海外援助などの経済協力費の順番になっています。
7:(おまけ)各国の税金
アメリカの税収は大部分が国民の間接税により賄われているほか、消費税を財源としてあまり頼っていませんが、州政府や地方政府が消費税に近しい税金を課していることもあります。
歳入は主に個人所得税、社会保障税、法人税などをはじめとした、特定の品目に対する消費税や関税などから成り立っています。
歳出は保健福祉省、社会保障庁、国防総省がその大半を占めています。
※保健福祉省…アメリカにおいて高齢者や障碍者に向けた公的医療保険や、低所得者に向けた医療プログラムを担っている、日本の旧厚生省にあたる機関です。
※社会保障庁…公的年金を担っている機関です。
また、歳出は義務的経費と裁量的経費に分けられ、義務的経費は法成立後にその内容に含まれている支出が自動的に承認される経費のことを、裁量的経費は支出するためには毎年歳出予算法により予算が決められる必要があり、国防費や機関の運用、国際活動などの連邦政府の動きにかかわる活動に用いられる経費のことを指します。
ここでは、アメリカの所得税をピックアップして紹介します。
アメリカの個人所得税は連邦個人所得税と州所得税の二種類があります。
さらに、日本と違って個人でも確定申告をしないといけないのと、アメリカの所得税は居住者か否かと税金の種類によって変わっています。提出する際は、申告ツールによって税務報告書を作成して、期限までに電子ファイルなどで提出する形になります。
逆に日本と同じ点は、所得によって税率が変わることです。しかし、日本の最高税率は45%ですが、アメリカの場合は37%と日本に比べて低めに設定されています。