海洋深層水分水施設アクアポケット様への取材

  
  • 会社の概要
  • 富山県の海洋深層水の特徴
  • 取水方法・分水方法
  • 海洋深層水の利用方法
  • インタビュー
  • 参考文献
  • 会社の概要

    滑川海洋深層水分水施設 アクアポケット様 アクアポケットの概要

    "アクアポケットとは、水深333メートルの地点から深層水を汲み上げて、脱塩装置を用いることで5種類の海洋深層水を提供する海洋深層水分水施設です。 供給ターミナルでの深層水の販売の他、海洋深層水を紹介する展示・体験コーナーや、研修室が備えられています。 飲料水としてはもちろん、生活のさまざまな用途にミネラル豊富な深層水を活用することができる、唯一の場所です。"

    (https://hotaruikamuseum.com/aquapocket/about より引用)  


    アクアポケットでは日本でも屈指の深さをほこる富山湾から1日5000トン取水された海洋深層水を脱塩水や高濃縮塩水など様々な用途の水に分水し、販売しています。

    富山県の海洋深層水の特徴

    富山県では富山湾から入善町と滑川市の2ヶ所で取水されています。富山湾の海洋深層水の大きな特徴は一年を通して水温2℃前後の安定した低温性です。
    それは、日本海と太平洋での海水温の差が影響していると考えられます。


    太平洋側は日本側よりも緯度が低く、寒流の流入が少ないため水温が高く、水温の上昇が緩やかです。 一方で、日本海側は太平洋側の取水値よりも緯度が高いことや、水深が比較的浅く流入する断水が対馬海峡を通る津島暖流のみのため閉鎖的で大気の影響を受けやすく、ユーラシア大陸から吹き付ける冷たい季節風によって表総帥が冷やされ氷に近づき氷層水の密度が大きくなり、下層へと潜り込むため、冬季の水温が低く、水温の上昇が緩やかです。
    日本海側の方が太平洋側よりも浅い位置でも低温で安定した海洋深層水を取水できます。

    富山湾の特徴

    富山湾は標高3000mにも及ぶ北アルプスから水深1000mの海底まで連なる地形で海岸からあまり離れていないところでも急に深くなっているのが特徴です。その深さは、駿河湾、相模湾とともに日本三大深湾と呼ばれるほどに及びます。

    取水方法・分水方法

    富山県滑川市にある海洋深層水取水施設で水深333m、沖合2690mから取水しています。取水管は2本あり、管は継ぎ目がなく2630mもの長さです。

    アクアポケットでは5種類の分水を行っています。

    原水 塩分濃度が3.4%ほどで水煮や醤油、かまぼこなどの商品の加工にも利用されていて食材を柔らかくします。
    脱塩水 逆浸透膜方式で、逆浸透膜を使い 塩分を抜き作り、昭通の仕込みの水などにも利用されています。
    高濃縮水 日本でも滑川でのみ作られているのは高濃縮水です。
    塩分濃度は13〜14%ほどで主に塩作りに利用されています。普通の海水は3.4%ほどで通常の約4倍の塩分濃度のため、同量あたりの海水で4倍の塩が作れるため、海水の運搬や蒸発のための光熱費を削減できるため、生産コストを抑えられ産業分野にも利用されています。

    海洋深層水の利用

    ホタルイカ

    滑川市の特産品はホタルイカです。そのホタルイカを水揚げ後保管するために、海洋深層水が利用されています。ホタルイカの生息域は朝から昼の比較的おとなしい時間にかけて水深200mほどの水域に生息しています。漁獲後それに似た環境に置くことでホタルイカをより新鮮に保つことができます。

    インタビュー

    Q.現状の課題や苦労した点はありますか?

    A,商品を販売するにあたって、商品のパッケージなどに滑川の名前を入れられないことです。買っていただける人への印象もあり滑川市と記載してあるものよりも富山湾と記載してある方がわかりやすいく、水としての売り上げの他に商品への活用された時滑川の海洋深層水のPRに繋がりにくくなってしまいます。

    Q.海洋深層水は富山湾や滑川市などにどのような経済的な効果をもたらしていますか?

    A.滑川市はホタルイカと海洋深層水の街として知られているけど、まだホタルイカの方が印象強いです。実際、ホタルイカの漁獲量は多くて、ホタルイカの漁の際、漁獲したホタルイカを新鮮に保つために海洋深層水の中に入れるなどして利用されています。富山湾で獲れた魚などを干物にするために原水を利用する業者もあり、そういう面では富山湾の産業に効果をもたらしています。

    Q.今後の展望などはありますか?

    A.確定はしていませんが、できるだけ早くしていかなくてはいけない課題としては脱塩水や高濃縮水を作る逆浸透膜の機械が老朽化しているので、機械を新しくして、民間にも売っている水の製造量を増やして販売量も増やしていきたいと思ってます。それが完了したら販売量が増えるので新しいお客さんを増やしたり、その他にも滑川市内に海洋深層水を利用した商品を作る工場などに繋げていきたいです。ただ、すぐに回転が速く済むものではないので、まずは小さな目標としてまずは機械を入れ替えて販売量を増やし新たな顧客を迎えたいです。

    参考文献

    https://https://t-deepsea.jp/
    参照:2024.11.9
    https://hotaruikamuseum.com/aquapocket
    参照:2024.11.16
    https://hotaruikamuseum.com/museum/hotaruika
    参照:2024.11.16
    https://www.data.jma.go.jp/kaiyou/data/shindan/c_1/jpn_jun/jpn_cur.htmla
    参照:2024.11.16







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