星座早見盤

★星座早見盤とは
   

 星座早見盤とは星座を見るときに使われる道具です。
 これを使うことによって今どの星座がだいたいどの位置にあるかや、特定の星座がいつ頃よく見えるのかなどがすぐにわかるようになっています。
 そのほかにも使い道は様々なこの星座早見盤ですが、実は正しい使い方というのがあります。
 ここではその正しい使い方を紹介します。

まずは星座早見盤の基本的な構造から見ていきましょう。


早見盤の多くは二枚の板からできています。裏側の板には日付メモリがうってあり、これは何月何日かを表します。同じく表側の板には時刻メモリがうってあります。これは何時何分かを表しています。この二枚の板をスライドして回すことによって見たい星空を星座図に表わしていきます。

しかしここで重要になってくるのが緯度です。緯度とは地球を横に割った線のことですが緯度が違うと見える星座が違ってくるように、使われる早見盤も変えなければなりません。緯度による星座の見え方の違いはこちらへ。
経度が違う場合には少し自分でずらしてやる必要があります。(下でもっと詳しく説明してあります

早見盤を使う前に今自分が持っている早見盤がいったいどの緯度の早見盤なのかあらかじめ確認しておきましょう。





★星座早見盤でその日に見える星座を知る
   




1. まずは早見盤の日付メモリと時刻メモリをを見たい日の日にちと時刻に合わせてください。





 

←は八月七日の午後九時に見たいとき






※すでに早見盤と観測地点の経度が合ってる場合はこの手順を除いてください




(1.5).持っている星座盤と観測地点の経度がずれている場合はその差分だけ裏側の板を回してください。


だいたい日本で売られている星座盤は一般的に標準子午線のある明石を目安にしているので鹿児島なら左に約6度、北海道なら逆に右に約6度、のように回してください。(6度はだいたい時刻メモリ6個分です)

 

←は明石から鹿児島まで動かした様子









2. 星座図の周りにある方角のうち、自分が見たい空の方角を手元に持って同じ方角の空を見てみましょう。





 

←は南の空を見たいとき





★星座早見盤で見たい星座を調べる
   




1. 見たい星座がある場合、その星座の中で一番明るい星を一番中央に来るように合わせます。
その星座に明るい星がない場合は一番近くの明るい星を目印にしましょう。




 

←はおおいぬ座を見たいとき。シリウスを目印にしています。






※手順(1.5)が必要な場合はここで行ってください。


2. 周りのメモリはすべてその星が真南に来た時の日時を表しています。
もっとも都合の良い日時を読み取ってください。





 

←はシリウスが真南に来たときの日時









3. メモリに示された日時に外に出て南の空を見てみましょう。
地平線に近い星座は空の下の方、星座図の中心に近い星座は空の真上にあります。
あらかじめ角度が書いてある星座盤もあるので参考にするといいと思います。



 





★実際に観測する上での注意点
   





実際外に出て早見盤と夜空を見比べると「アレ、形が少し違うな」と感じることがあると思います。
実は早見盤は地球から見て球体である夜空を無理やり平面に表現した道具なので地平線に近い星座は横に大きくつぶれた形になってしまっているのです。


十分に注意した上で楽しく星座を探しましょう!


なお、今ではインターネットから素材を印刷して簡単に手作り星座早見盤を作れるようになっています!
ご当地早見盤が思い通りに作れます。ぜひ試してみましょう! 参考サイトへはこちらから。



 


★星座の見つけ方のヒント

ペガススの大四辺形

ペガススの大四辺形をつかうと、まわりにある秋の星座を見つけやすくなります。
普段見つけづらい、みずがめ座やうお座なども少しは見つけやすくなるかも。


左図の黄色い四角形がペガススの大四辺形です。
あとは、オレンジの矢印をたどっていけば、だいたいの位置はつかめるでしょう。



 


北極星の見つけ方

北極星は、こぐま座のしっぽの一番先にある星で、北でずっと動かない星です。
というわけなので、北極星の位置がわかると、北の方角もわかるわけです。


ここでは、一般的によく知られている見つけ方を、紹介します。
春のときは北斗七星、秋のときはカシオペヤ座を使うといいでしょう。くわしくは、左図を見てね。


ちなみに、北斗七星のところについている矢印は、二重星です。大きい方がミザール、ぽつんとしている小さい方がアルコルです。