南半球の星空

全88星座は12の黄道星座と、28の北半球に位置する星座、そして48の南半球に位置する星座に分けることができます。
ここでは南半球に位置する48星座のうちの有名なものや、南半球での星座の見え方について紹介していきます。



★南半球と北半球での見え方の違い


北半球で見ることのできる星座を南半球に行って見てみると、逆さまになって見えます。
これは、北半球に対し南半球では人間が逆さまに立っているためです。
オリオン座を例に図で示すと…

AからもBからも
赤色が上側、緑色が下側に見えます。
なので・・・



北半球にいるAからは左のように見え

南半球にいるBからは左のように逆さまになって見えます。


お分かり頂けたでしょうか?
「まだ実感がわかないな〜」という方は、紙にこれと似たような図を描いて確かめてみると良いでしょう。




★南極星はあるのか??

北半球には北極星があり、天の北極を知ることができます。では南半球には南極星があるのでしょうか?
答えはありません。
正確に言うと、現在、天の南極ははちぶんぎ座の中にあります。
しかし、北極星のように十分な明るさを持つ星がないため、南極星にあたる星はないのです。




★天の南極の見つけ方

上記で南極星は無いと書きましたが、天の南極を知る方法はいくつかあります。
ここでは、その中でもよく知られている「みなみじゅうじ座」を使った方法を紹介します。


みなみじゅうじ座の縦に長い方の星を繋いで、4倍半伸ばします。

そこが天の南極にあたります。


この方法を使うときに気を付けなければならないのが、「にせ十字」です。
図でも分かるように、本物のみなみじゅうじ座の近くにはケンタウルス座のα星とβ星が明るく輝いています。
この二つの星を見つけると、本物のみなみじゅうじ座にせ十字を見分けることが簡単にできます。



★南半球の星座の成り立ち


南半球で星座が作られ始めたのは15世紀末から17世紀中ごろまでの大航海時代です。
この時代に南半球までやってきたヨーロッパ人の船乗りたちは、北半球では見られなかった新しい星々とその配列を目にします。
このことはすぐに天文学者たちに伝わり、彼らは先を争って新しい星座たちを作りました。南半球の星座の始まりです。
星座の形は、そのころの最先端テクノロジーを集めて作られた航海用機材や科学器具、
船乗りたちが航海中に目にした珍しい生き物の姿があてはめられました。
そのため、南半球の星座たちには北半球の星座たちのように神話は存在しません。
しかし、「なんでこれが星座に??」と言いたくなるような面白い星座がたくさんあります。


★日本からでも見えるのか


「南半球に位置する星座は日本からは見ることができない。」と、お思いの方も多いのではないのでしょうか?
実はそれは間違いです。完全な姿を見ることはできませんが、多くの星座は南寄りの場所なら日本からでも見ることができます。
南半球に位置する星座で、全く見ることができないものは次の4星座だけで…
カメレオン座テーブル山座はちぶんぎ座ふうちょう座です。
この4星座は天の南極近くに位置するため、日本からは全く見えません。
同じように、天の北極近くに位置する星座は南半球から見ることはできないのです。



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