半減期


放射性物質が放射線を出して別の原子核に変わるタイミングは、個々の原子核で様々です。
でも原子の数があまりにも多いため、例えば多数の人間で考えれば平均寿命が意味を持つように
確率が意味を持ってきます。
放射性物質が放射線を出す確率が50%になるまでの時間を「半減期」といいます。別の言い方をすると、放射能の強さが半分になるまでにかかる時間のことです。
最初の状態の放射線の強さを1とします。
半減期の長さが1倍、2倍、3倍・・・10倍と変化していくと、
放射能の強さは1/2、1/4、1/8・・・1/1024と単調減少します。

さて、ここで疑問に思うことが「いつになったら0になるのか」ということ。
グラフの通り、半減期毎に放射能の強さは半減しているのですが、
最終的にゼロになることはありません。

例えば、放射性ヨウ素131の物理的半減期は約8日とされていますが、
今問題となっているセシウム137の物理的半減期は約30年です。
このように、半減期の長さは、各放射性物質ごとに決まっていて、数日単位の短期間から何億年と半永久的のものまでさまざまです。

このことを利用して「放射年代測定」があります。(詳しくは『人工放射線』へ)