暑さ・寒さ対策

  暑さや寒さの対策には、建物の外と中を断熱して、室内の熱・冷やされた空気を逃がさないことが主な対策として考えられます。


断熱材

建物の外と中の空気を断熱するにはまず壁に断熱材を入れる必要があります。

断熱材は主に、繊維系断熱材と発砲系断熱材の二種類に分けられます。

繊維系断熱材


・グラスウール(最安価、耐熱性、吸音性)
・ロックウール(安価、耐熱性、吸音性)
・セルロースファイバー(高価、耐熱性、調湿性、吸音性)
・炭化コルク(高価、耐熱性、調湿性、吸音性)
・羊毛断熱材(高価、調湿性、吸音性)


発砲系断熱材

・ウレタンフォーム(防水性、現場発泡施工)☆
・フェノールフォーム(耐熱性)☆
・ポリスチレンフォーム(樹脂系では安価、軽量、耐水性)☆ 建材では主に難燃剤を混ぜた素材が用いられ  る。
・EPS(ビーズ法ポリスチレン) 安価。気泡の内部は空気。見た目は市販の発泡スチロールだがEPS建材は  難燃剤を含んでいる。
・発泡ゴム(FEF) : 防水性と難燃性が卓越している。発塵しない。アウトガスがない。
・XPS(押し出し法ポリスチレン) 圧縮に比較的強い。断熱ガスが充填されたものもある。
 注:☆印は樹脂系の断熱材

工場で発泡させてボード状に加工したものを現場で取り付けるものと、現場で発泡させながら吹き付けるものとがあります。後者の方が施工しやすいため施工者 には好まれます。
しかし、この方法は、発泡温度の関係からウレタンフォームにしか用いることはできません。

かつて断熱材として耐久性(耐火性もある)に優れるアスベストがよく使われていましたが、人体への影響(健康被害)が問題視された1980年代頃から使用されなくなっています。
ただ、既存建造物にはまだ多く利用されていて、これの解体による処理も、大きな社会問題となっています。