擬態と進化論の関係

生物が進化する過程において種を変化させる要因の一つとして擬態が考えられます。そういう側面から考えると、擬態は進化論と相関関係にあるものだと考えられます。
では、擬態と進化論の関係について、チョウを例にとって考えてみたいと思います。 明るい間に活動するチョウの多くは美しい色彩や目立つ斑紋を持っています。これは、同種・異種間のコミュニケーションに役立っているのはもちろんだけれども、捕食者側に対しても何らかの信号を送っていると考えられます。
その信号とは、あるときには警告色であり、あるいはカモフラージュだったりするわけです。 明るい間に活動するチョウにおいて、明るい間に活動するということは、同じく明るい間に活動する強力な捕食者である鳥の目にさらされるという危険性を併せ持ちます。鳥の目から逃れるために、チョウのほとんどは完全な休止時には翅を立てて目立たない裏の翅を見せています。
(アサギマダラ:上図、ジャコウアゲハ:下図)