被害

噴火による間接的現象と災害

空振(被害中

火山活動が爆発的な場合、火口から衝撃波が発生し、周囲の空気中を伝わることです。

衝撃波は火口から離れるに従い減衰し、音波に変化するため、火山から離れた地域で噴火の音が聴こえるという現象が起きます。衝撃圧が空振として伝わる過程で、家屋や樹木を根こそぎにしたり、周囲にある窓ガラスなどを破壊したりする事例が報告されます。

山体崩壊(被害大、広域)

その名の通り山体が崩壊して土砂を降らせます。超高速のため、被害は広範囲にわたります。

また、発生のメカニズムが解明されておらず、謎の多い現象です。

土石流(被害中、長期)

火山の山体は土壌の中の隙間(すきま)が多く雨が浸透しやすいため普段は大雨が降っても土石流は起こりませんが、噴火によって細粒の火山噴火物に覆われた場合雨が浸透しにくくなるので土石流が発生しやすい状態になります。加えて、火山噴火が続くと火山灰などのいわゆる土石流の材料が同じ斜面に連続的に供給されるため、雨の度に土石流の発生が見られる様になります。また、土石流は死火山でも起こる現象で、さらに、近年では情報の発達により直接的な現象の被害者は減少傾向にあるため、土砂災害が顕在化し始めています。

その他

火山の噴火によって起こる地震(火山性地震)や津波地殻変動などのことです。火山災害は数ヶ月〜年単位となるような長い期間継続することが多いため、生活面での問題も多く起こります。例えば、農業や畜産業を営む人は作物や家畜を放って避難しなければならないし、自宅で商売をしている人は全く仕事になりません。

このように火山災害は他の災害と比べて人々の精神的負担の大きい災害なのです。


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