測定単位
放射線や放射能の量、強さなどを表す単位を紹介します。
放射線の単位
○グレイ
放射線の量の単位で、記号ではGyと表します。イギリスの物理学者のルイス・ハロルド・グレイにちなんで名付けられました。
1Gyは物体1キログラムあたりに1ジュールのエネルギー吸収があるときの線量を表します。
グレイは、放射性物質が出した放射線量を表す単位ではなく、
その放射線を受けた側が受けた放射線量を示す単位です。
ですが、シーベルトが生き物の受けた放射線量だけに使うのと違って、
グレイは物質が受けた放射線量についても使います。
○シーベルト
今、ニュースで一番よく聞く放射線の量の単位で、記号ではSvと表されます。スウェーデンの物理学者のロルフ・マキシミリアン・シーベルトにちなんで名づけられました。
人体が放射線を受けたとき、受けた放射線量を表す指標としてグレイと一緒に使われます。
放射線の種類による影響の違い、さらに放射線を受ける部位によるリスクの違いを加味したものです。
つまり、グレイが物質が放射線を浴びて受け取ったエネルギーの量を示す単位であるのに対し、
シーベルトは人体に与える影響を加味した単位、という点で大きく異なります。
放射能の単位
○ベクレル
放射能の強さの単位で、記号ではBqと表します。フランスの物理学者のアンリ・ベクレルにちなんで名付けられました。
1Bqは1秒間に1個の原子核が崩壊することを表します。
例として、
「りんご1キログラムから200ベクレルの放射能が検出された」という出来事があった場合、
それはそのりんご1キログラムの中に含まれる放射性物質が
1秒間に200回放射線を出している、ということを意味しています。
このベクレルの値で、問題のりんごの中にどれくらいの濃さで放射性物質が含まれているかがわかります。
したがって、水や食べ物の安全度や危険度を知ることができます。