日本は、世界のえびの総輸入量の約3分の1を占める「エビ消費大国」でもあります。
現在、日本で消費されるエビの85%以上は輸入していますが、1950年代半ばでは、
エビは国産のみでした。
そして1970年頃に、エビの約6割を輸入するようになったのです。
アジアの各地では、日本に向けて輸出するためのエビの養殖が盛んに行われ、
東南アジアなどのマングローブ林を切って養殖池を作り、大量のエビを育てて
います。
しかし、森林の破壊、地下水のくみ上げによる地盤沈下や農薬などの環境汚染、
現地の人の食糧である魚などの収穫の減少など、私たちの食べるエビのために
多くの問題が発生しています。
つまり、私たちがエビをおいしく食べるために、輸出国の自然が破壊されているのです。
日本の輸入している水産物のなかでも、エビの輸入量は近年第1位が続いています。
国内消費量は減少傾向にありますが、依然として日本で最も需要のある魚介類であることは変わりません。
輸入するにも、輸出国の環境をよく考える必要があります。