DDS〜ドラッグデリバリーシステム〜 DDSって何だ?

薬は飲むと、普通は腎臓という場所でこされて尿として体の外に出ていってしまいます。
排出去れないように薬を臓器にくっつけてしまおう!というのがDDSです。
DDSの名前の由来は(ドラッグデリバリーシステム)の略で、薬(ドラッグ)を体の悪いところに運ぶ(デリバリー)仕組み(システム)ということです。

これは喘息の人が使う「気管支拡張剤」の体に貼るタイプの物に使われています。
癌に効くように応用しようと、現在研究中何ですよ☆

気管支拡張剤は咳の薬 に載っています。

どうしてそんなに注目されているの?


ふつう薬は、必要な時必要な量必要な部位につくようにするのが理想とされています。
薬は体内で吸収・分解されて全身、ようするに患部以外のところにも広い範囲に拡がります。
患部に行きつく薬は投与されたうちの(飲んだり貼ったりして体の中に入れたうちの)ものすごく少ない量であると言われています。
つまり、患部に薬がつくかどうかは、成り行きまかせだったので、人為的にコントロールできるものではなかったのです。
反対に患部に行ったほうがいい量から逆算して、投与すべき量を決めると、非常に多いものとなってしまい副作用が現れる可能性が高くなってしまいます。
そこで薬を膜などで包むことにより
患部につくまでに吸収・分解されないようにして、
多すぎる薬投与を抑える技術が生まれたのです。


技術の話


DDSで中心となる技術は、ナノテクノロジーです。
とても少ない量の薬を包み込み、毛細血管のとても小さな穴を通り抜けることができる数十ナノメートル程度のカプセル(ナノは10億分の1)。
このとき薬を安定的に封じ込めること、途中で薬が外に漏れださないようにしなければなりません。
目標としているところにつく途中で吸収・分解されないこと
目標としているところ以外にはたどりつかない
患部で必要でありかつ十分の量の薬を取り込める
という性質も重要です。
腸などの消化管からの吸収を避けるように、目標としているところに到着してから元の薬に戻り活性化する、つまり効果を発揮するように、薬を作る方法もあります。

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