1960年代


「1960年代には《シグマロケット》《ラムダロケット》《ミューロケット
の3つのロケットが開発されたんだよ」
「すごくかっこいい名前ね。ロボたんなんかとは大違い」
「...」
「これこれ、わしがつけた名前をひどくいうのはやめるんじゃ」
「冗談よ、冗談」
「それでは紹介していきます」

「まず最初の《シグマロケット》ですが先ほど紹介した
アルファロケットを引き継いで開発されたものです。
また、ベビー・アルファに使われていた《ロックーン》の開発の
最終形態です」
「ロックーンってなに?」
「ロケットを打ち上げる技術のことです。気球を使って、ある程度の
高さまで上昇した後、そこからロケットを打ち上げます」
「何で、ロックーンなの?」
Rocket Balloon。ロケットバルーンの略です」
「へー。なんか、かわいい名前ね」

(c)JAXA

「次に《ラムダロケット》を紹介します。
このロケットは、カッパロケットを引き継いで開発されたものです。」
「へー。1950年代の2つのロケットは両方
引き継がれていったのね」
「はい。このラムダロケットの機体素材などは、ほとんど
カッパロケットの技術を基にしています」
「あ、引き継いだってことは目的も一緒なの?」
「いや、確かにシグマロケットは同じように地球観測だったけども、
このラムダロケットは人工衛星の打ち上げ
という目的もあるんだ」
人工衛星!?50年位前からもう打ち上げられていたの?」
「いや、1970年に打ち上げられた5号機が成功させたんだ」
「へー」
「いや、それでも40年前じゃ。すごいのう」

「最後に、ミューロケットについて話します。ミューは、
ペンシル,ベビー,カッパ,ラムダに続く日本独自の
固体ロケットシリーズです」
「固体ロケット?水のロケットなんてあるの?」
「いや、燃料が固体か液体か、という違いだよ」
「ああ、そうなの。ちょっとびっくりしちゃったわ」

「このミューロケットは、2006年に引退したんだ」
「2006年!?最近じゃない!」
「すごいのう」
「また、それまでに26機もの科学衛星を打ち上げて、
世界の宇宙科学の発展に貢献したんだ」
「本当にすごいわね。こんなに昔に作られたのに、つい最近まで
打ち上げられていたなんて」
「科学者として尊敬するのう。」


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