1970年代

「1970年代は、どんなロケットが開発されたの?」
「≪Nロケット≫が開発されたよ」


「N?なんでNなの?」
NIPPONのNじゃろ」
「ああーなるほど」
「じゃあ、Nロケットを紹介するよ」
「わかった。お願いね」


「じゃあまず、≪N−T≫について紹介するよ」
「1ってことは...2とか3とかもあるの?」
「いや、Uまでしかないよ」
「へー、ちょっと残念」
「べつにいいじゃろうに」

「Nロケットは、NASDAという組織によって作られました」
「あれ、東大生産技術研究所じゃないの?」
NASDAとは、1969年に日本政府によってつくられた
宇宙開発事業団
の略称です。
現在では、JAXAという組織になっています」
「あ、それなら私知ってるよ!...名前だけ。」
「ふぉふぉふぉ」

「N-Tロケットの開発が始まったのは、1970年です」
NASDAができてすぐに開発を始めたのね」
「はい。このロケットは、今までに東大生産技術研究所が
作ってきたものとは決定的に違う点があります」
「えー、なになに?」
燃料です」
「燃料...?あー!わかった!!こっちは液体の燃料なんだ!!」
「正解です」
「ふぉふぉふぉ、Aちゃんはかしこいのう」
「それほどでもー」
「なぜ液体燃料にしたのかというと、アメリカのロケットを参考にしたからです」
「Nロケットなのに、へんなのー」


「次は、NーUロケットです」
(c)JAXA

「2になって、どこがどう変わったの?」
「まず、発射できる人工衛星の重さが大きくなりました。
というより、よりおおきな人工衛星を発射するためにUを作ったんだ」
「へー」
「そして、これにより静止人工衛星を何個も打ち上げることが
できるようになりました」
「せいし?」
「静止、止まっているという意味じゃよ」
「へー。でも、なんで静止させるの?」
「電波を受け取るアンテナを動かさずに済むからね。
あと、実際に静止しているわけじゃないんだ。」
「・・・?どういうこと?」
「地球が自転しているのは知っているね?」
「うん」
「ちょっとややこしいけども、
地球から見て場所が動かない』ということなんだ」
「えーと、つまり...」
地球と同じように回るということじゃな」
「そうです」
「へー」
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