バイオマスとは
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図1:バイオマス発電(木製バイオマス発電)の仕組み |
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バイオマスとは、エネルギー源として利用される生物資源のことです。このバイオマス資源を用いて発電を行います。
バイオマス発電の発電方式は、火力発電と仕組みは同じになります。だから、燃料となるものが必要となります。エコ燃料のほかバイオエタノールやバイオガスといったバイオ燃料を燃やして発電を行います。
バイオマス資源は、普通の燃料と同じように、燃焼させると二酸化炭素を排出します。ですが、将来使用するために育てているバイオマス資源が二酸化炭素を吸収することで、差し引きゼロとなります。よって、バイオマス発電では、二酸化炭素は排出されないものとして扱われます。
バイオマス発電に用いられる燃料
バイオマス発電で用いられる燃料はエコ燃料やバイオ燃料などの種類があります。これらの燃料の種類は幅広いものとなっています。
エコ燃料の例
・木くず(伐採した木や製材したときに出る廃材)
・稲わらやもみ殻など、農業を行う際に排出される廃棄物
・建物を解体したときに出る建築廃材
バイオ燃料の例
・サトウキビやトウモロコシなどから作られるバイオエタノール
・家畜の排泄物や生ゴミなどから作られるバイオガス(メタンガスなど)
実用への動き
バイオマス発電を行う発電所は小規模で現在は総発電量の1%を占めています。ゆっくりではありますが少しずつ発電量が増えてきています。また、さまざまな製紙会社は紙に使わない間伐材をバイオマス発電の燃料に使っているようで、バイオマス発電の普及に期待がかかります。一例として、熊本県にある日本製紙の工場では初のすべての燃料をバイオマス燃料でまかなう発電所を新設し、15年春から運転を始める予定です。
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