地熱発電とは、書いて字のごとく地面にあるマグマのエネルギーによって温められた地下水の蒸気を利用してタービンを回す発電方法のことです。
地下1500m~3000mから、ものすごい勢いで流れる高温水を地上まで引き出し、そこから出る蒸気を使って発電します。
地熱発電とは、書いて字のごとく地面にあるマグマのエネルギーによって温められた地下水の蒸気を利用してタービンを回す発電方法のことです。
地下1500m~3000mから、ものすごい勢いで流れる高温水を地上まで引き出し、そこから出る蒸気を使って発電します。
図1:地熱発電の仕組み |
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地熱貯留槽にたまる高熱水を蒸気井を通して引き上げ、汽水分離器で蒸気と熱水に分離させます。分離した熱水は地下に戻され、蒸気はタービンに送られます。その後水 蒸気は復水器で冷やされて河川などに放出されます。
2005年時点での世界の総発電設備のうち、地熱発電が占める割合は0.3%しかなく、まだまだ普及しているとはいえません。また、次のページで詳しく解説しますが、地熱 発電で使う地下水に含まれる有害物質の環境への影響など、様々な問題点が指摘されていて、それらの解決が進んでいないのが一因です。
地震大国と言われるほど、地震の多い日本。火山が多くある環太平洋造山帯に位置しているためだといわれていますが、火山が多いというのは、欠点ばかりではありませ ん。利点の一つに、温泉地がたくさんあることなどがあります。火山が多くあれば、地下にたまる地熱資源も多いわけで、日本は世界第三位の資源量をもっています。
しかし、日本での地熱発電設備の普及はあまり進んでいません。なぜでしょうか。その大きな理由の一つに、地熱資源が多くある場所の8割が、国立自然公園内に 分布していて、厳しく規制されていることから採掘することができないことにあります。しかし昨春、自然公園の規制が緩和されたのをきっかけに、全国で24カ所もの新たな 計画がスタートしています。例として、東北4県にまたがる栗駒国定公園にある秋田県湯沢市小安地域の山中で7月末、地熱発電の発掘調査が始まりました。
しかし、課題も残っています。たとえば、温泉地域の近くでの建設計画では、地元の温泉関係者の人々が、「自分たちの温泉に影響が出るのでは?」と慎重な意見も多く
、地元の人への理解を得ることも、重要なこととなっています。