はじめに

 スマホはとても便利なツールだと紹介してきました。しかし、正しく使わないと簡単に被害者や加害者になってしまうのも事実です。このページでは、スマホの闇の部分をしっかりと知って、楽しくスマホを使うために正しい知識を身につけてください。

健康被害について

 私たちの生活は、スマホの登場で大きく変化しました。スマホは私たちの生活と切り離せなくなっていると言えるでしょう。そんな、私たちの生活を豊かにしてくれるスマホは、便利であるがために強い依存性を持ちます。そして使いすぎにより、健康に害を及ぼす場合もあります。ここでは、その一例を紹介していきます。

睡眠障害の元となる

 スマホから出るブルーライト(光の一種で青色)には興奮作用があり、脳を活性化させます。そのため、夜眠りにくくなるなどの睡眠障害の元となることがあります。

ブルーライトの影響による網膜(目)へのダメージ

 ブルーライトは人の目で見える光の中でも非常に強いエネルギーを持つ光です。そのため、目に大きな負担をかけるといわれています。強いブルーライトを浴び続けると目の網膜という器官にある黄斑がダメージを受けて、疲れ目になったり、目の病気にかかりやすくなってしまいます。目の病気にかかると、失明してしまう恐れもあるので要注意です。対策としては、スマホの画面の明るさをなるべく抑えたり、ブルーライトをカットする専用のメガネを使用するなどのことがあります。暗い場所で使うときも注意しなければいけません。

電磁波の影響

 スマホは今までの携帯電話とは違い多くの電磁波を発生しているといわれています。高周波の電磁波が発生するスマホは健康被害を引き起こしやすく、特に脳へのダメージが大きいそうです。スマホを利用するときは、なるべく顔から離して使うことが望ましく、スマホと顔との距離が15cm以内で長時間使用することは避けたほうがいいでしょう。長電話をする場合は、スマホではなく固定電話を利用してスマホをあまり体に近づけすぎないようにしましょう。  これらの通り、スマホは便利な反面、様々な悪影響を与えることが分かってきています。スマホは過度に使いすぎると体に害を及ぼす事があるという事を認識して、適度に活用していくようにしましょう。

誹謗中傷、いじめ

スマホは交友関係を広げるツールです

 最近、中学生や高校生のスマホの普及率が高まり、子供がネットに触れる機会が格段に増えてきました。中高生が気軽にSNSを利用できる事になってきたということです。それと同時にいじめの舞台も現実世界からネットの中に移り始め、特にSNSでのいじめが増えてきています。さらに、SNSのトラブルが現実でのトラブルに発展することもあるようです。 主な例としては ・本人が確認できないようにして悪口が多数書き込まれる。 ・同級生に無理やり脱がされた動画がSNSで流される ・知人が既読無視をしたため、その知人の彼女(女子中学生)を拉致監禁する ・「面倒くさい」と一言送ったため、その仕返しとして送信した女子高校生への殴ったり蹴ったりなどの暴力行為が行われた などがあります。  これらの原因としては、現実世界での怨恨やネットの匿名性から気軽にコメントができてしまう環境があるといえます。特にどうせ匿名だということで悪意ある言葉を書き込んだり、ネットの言葉の影響力を知らない子供の安易な書き込みが、こういったトラブルの元になっています。このような悲しい出来事が起こるのを防ぐためにも、安直な発言、発信は控え、ネチケットやマナーを守って利用することが大切なのです。書き込んだことは取り消せません。発言、発信する前に一度冷静になって、客観的に考えるようにしましょう。また、これらは子供だけの問題で済ましていいものではありません。親もSNSの危険性を知り、子供と共に学んでいかなくてはいけないのです。SNS利用の約束を設けたり、フィルタリングをかけたりすることがいじめ防止へとつながっていきます。便利なツールであるSNSだからこそ、賢く利用していかなくてはいけません。ルールやマナーを守り、正しく利用しましょう。

迷惑メール

 スマホに届くメールにはパソコンなどと同様、迷惑メールがあります。URLをクリックさせようとするものから、それ自体にウイルスが仕込まれたもの、多額の金額を請求してくるものなどさまざまな種類のものが届きます。

知らない相手からのメールは開かない

 多くの迷惑メールは目的を達成しようと、不安感をあおったり、面白い内容などでひきつけようとしたりします。対策としては携帯会社が提供しているメールのフィルタリングサービスを利用したり、なりすまし防止機能を設定したりなど様々な方法があります。また、ウイルスに感染しないようにウイルス対策ソフトを導入したり、古いOSをいつまでも使わず新しいOSに更新するなども大切です。あまりにも多くの迷惑メールが届くならば、メールアドレスを変更したほうがいいでしょう。開くだけでも危険なので怪しいメールや知らないメアドからのメールはなるべく開かないのが得策だといえます。

知らない相手からのURL付きメールは要注意

 メールやメッセージで知らない相手からURL付きの文章が送られてきたときは要注意です。送ってきた相手の目的はそのメールについているURLを押させるためにいくつもの策を講じてきています。たとえばURLをクリックすればお金がもらえるといった内容や面白い内容だったり、出会い系の内容など様々な方法で興味を引かせURLを押させようとしてきます。時にはその内容が衝撃的過ぎて話題になったりしますが、中には「メアド変更しました」などの見分けにくい内容で送ってきたりすることもあり、本当に騙されてしまうこともあります。このようなメールは適当に送信している場合が多く、決してメールに返信したり、URLを押したりしてはいけません。返信したりすると相手側にメアドが実在するものと教えているも同然なのです。知らない相手からのメールは安易に信用せず、すぐに削除しましょう。もしURLを開いてしまったり、返信してしまった場合には、速やかにメールアドレスを変更することをお勧めします。

オンラインショップ

オンラインゲーム

 スマホやタブレットが普及しはじめ、小さい子でもアプリを通じてオンラインゲームなどを遊ぶことができるようになってきています。それと同時に、課金を繰り返したために引き起こされる高額請求などの金銭的トラブルも増えてきました。コンプリートガチャは規制されましたが、それでもまだ子供による多額の課金が引き起こされています。小さい子はこういった無料で始めれるゲームはすべてが無料だと思い込み、多額の請求に至ってしまうことが多いようです。子どものスマホ事情などを放置していると多額の借金を背負うことになったり、最悪の場合自己破産になってしまう可能性を持っています。約束することや子供とそのゲームについて良く知ることが大切です。

オンラインショッピング

 ゲーム以外でも高額請求にならないように気を付けるべきことはたくさんあります。オンラインショッピングやネットオークションもそれらの一つです。特にオンラインショッピングはあれもこれもとなっていくうちに気づいたら結構な金額になっていたということがあります。さらにこれらにはネットで買ったものと実際に届いたものが思っていたものと違ったり、送られてこなかったりとトラブルのもとになることが多いです。ネットオークションでは悪質なものにペニーオークション(入札するのに手数料がかかる)という形式になっていて絶対に落札できなくなっており手数料だけとられるということもあります。これらの事態を避けるために、信用出来るかどうかなどを調べたり、裏付けがとれるかどうかを調べたりしなくては行けません。 ※コンプリートガチャ…ゲーム内の有料ガチャで特定アイテムを揃えることで、レアアイテムが手に入るシステムのこと。

ワンクリック詐欺について

 スマホはサイバー犯罪者の新たなターゲットとして狙われやすくなってしまっています。どんどん新たな詐欺アプリが作られており、削除しても削除しても次の詐欺アプリが生み出されてしまうので、なかなか被害を減らしていくことができていない状況です。そこで今回は、スマホを狙ったワンクリック詐欺の対処法などについて紹介していきます。

詐欺アプリの手口

 詐欺アプリであることに気付かないうちに実行してしまい、高額料金を請求されるパターンが多いです。例えば、利用者が何回か簡単なクリック操作を行うと、「登録が完了しました」というメッセージを告知した後に料金請求画面が現れるというものです。この他にもいろいろなパターンが存在するので、気を付けなければなりません。

対策方法

 一番適切な対処方法は無視をすることです。「○○万円振り込んでください」というようなメッセージが表示されたとしても、何もしてはいけません。「○月○日までに」という記述があったとしても慌てないでください。利用者の個人情報を入手することが犯罪者の狙いなのです。

ワンクリック詐欺を未然に防ぐ方法

・提供元の分からないアプリはインストールしてはいけません  正式な携帯電話会社が運営・監視を行っている、信用できる公式アプリストアからインストールをするようにしましょう。公式であっても、不自然なアクセス許可を求めてくるようなものは避けて下さい。 ・不用意なクリックは避けましょう  不用意に画像やURLをクリックしてはいけません。特に、認証ボタン(例:はい・Enter)には入会規約が含まれている場合があるため、注意しなければなりません。 ・常に最新のセキュリティソフトを導入しましょう  スマホはパソコンと同じで、安全に使うためにはセキュリティが必要です。安全性を確保するために、常に最新のセキュリティソフトを導入して詐欺を防ぎましょう。

ながらスマホとは

 みなさんは、「歩きスマホ」という言葉を聞いたことがありますか?意味はそのままで、歩きながらスマホをさわっている状態のことです。歩きスマホをすると事故に遭う危険性が高く、危険であるということから、近年社会問題にもなっています。また歩行中だけに限らす、車や自転車に乗りながらスマホをさわる人も多くいることから「ながらスマホ」とも呼ばれています。 「ながらスマホ」は、なぜやってはいけないか、その理由を説明します。

ながらスマホの危険性

 歩行中や運転中にスマホを操作していると、その画面だけに気を取られてしまい、周囲への注意力が低下してしまいます。その時の視界は、通常時の20分の1にまで減ってしまうと言われています。その結果、思ってもいなかった大きな事故に発展してしまうケースが多く見られるのです。

ながらスマホによる事故

 例えば昨年の5月に、男子高校生が自転車に乗りながらスマホゲームに夢中になり、前を歩いていた81歳の女性に気付かず、衝突して、あごの骨や右手の指の骨を骨折する大けがをさせてしまい、重過失障害の疑いで書類送検されるというような事故が起こってしまいました。このように、スマホばかり見ていて、周りが見えていない人が歩いてたり、運転をしているというだけで、多くの人が危機感を覚えるものではないでしょうか?  このようなことから、ながらスマホをするということは、自分の身が危険になるだけでなく、周りの人にも大変な迷惑をかけているということに気が付かなければなりません。  また、歩きスマホは周りへの注意が欠落してしまうため、ひったくりの標的としても狙われやすいのだそうです。  最近は、駅や街中で歩きスマホの予防を啓発するポスターをよく見かけるように、マナーの面でも歩きスマホはいけないということが言えます。何度も言いますが、周りの人からしたらとても危なく、迷惑な行為だということをしっかりと認識しておきましょう。そして、ながらスマホは絶対にしないように心掛けて下さい。

悪質なアプリ

 スマホの最大の魅力であるアプリですが、楽しいアプリがたくさんある一方で気を付けなければいけないこともあります。インストールしたアプリによっては、スマホの電話帳や位置情報などの個人情報を利用するものがあります。そのアプリが、不正アプリ(詐欺アプリ)だった場合、知らず知らずのうちに個人情報がどこかへ流出してしまうことがあります。 そんな危険を防止するために、今から3つ気を付ける事を紹介します。 1.はじめに有料アプリ、無料アプリ関係なく、どこの会社が作ったのか、どんな機能があるのか、課金は必要なのかなどインストールしたいアプリの基本的な情報を理解しましょう。もし、インストールしたいアプリの作成者が記載されていない場合、不正アプリである可能性が高いです。 2.インストールしたいアプリの評価を見ましょう。ユーザーレビューをアプリインストール画面でコメントや星の数で評価を見ることが出来ます。実際に使った人がアプリについてどう思うのかを見ることで、インストールするかしないかを決める指標になります。参考にしましょう。 3.アプリインストール後のことですがアプリの機能で、電話帳やGPSなど個人を特定できるような情報を使う場合、必要な時以外はOFFにしましょう。例えばブログなどで位置情報が含まれている写真をアップロードすると他人の家などの住所が知られてしまう危険があり、ON、OFFの切り替えは重要です。 アプリを存分に楽しむために、自分で3つのことを気を付けてアプリのインストールを行いましょう。