地球誕生
私たちの住む星、地球ができたのは、今から約46億年前のことだ。原料となった物質は、微惑星に含まれていた岩石や金属であった。微惑星の衝突・合体の繰り返しによって地球は今の形、大きさを作っていった。小さいものは大きいものに吸収されていき、徐々に一つの惑星へとまとまっていったのである。地球の元である原始地球は、こうして誕生した。
原始地球の半径が現在の地球の約2割、1500kmくらいになると、衝突脱ガスを起こすようになった。脱ガスにより、中に含まれていた二酸化炭素や水、窒素などのガス成分は放出され、原始地球のまわりを覆った。原始大気の誕生である。原始大気は水蒸気を主成分とし、二酸化炭素や窒素、一酸化炭素を含んでいたと考えられている。
微惑星の衝突エネルギーは熱エネルギーに変換され、地球を加熱していった。原始地球が大きくなるほど微惑星の衝突速度は大きくなっていき、また形成の最終段階では火星サイズの惑星の衝突も起きたといわれている。地球の半径が現在の4割程度になると、この衝突エネルギーと、水蒸気の大気による保温効果によって、地表の温度は上昇しはじめた。そして現在の地球の半径の半分ほどまで成長したとき、地表の高温はとうとう岩石を溶かしはじめた。地球の表面はマグマ・オーシャンとよばれる厚いマグマの海と化したのだ。マグマ・オーシャンができたことにより、重い(密度の大きい)金属鉄はずぶずぶと地球の中心部へと沈んでいった。こうして地球の核(コア)は作られたのである。
地表がマグマ・オーシャンで覆われている間も、大気の上層300kmくらいのところでは水蒸気が凝結し、雲ができ、雨が降っていた。しかし、その雨は高温のため蒸発してしまい、地表まで届くことはなかった。やがて微惑星の衝突がおさまり、地球全体の温度が低下しはじめると、ようやく雨は地表に届くようになった。地表での最初の雨である。このできごとは、現在の地球の9割ほどの大きさのときに起きたと考えられている。雨は地表を急激に冷やし、地表を固めていった。そして今まで大気中にたまっていた大量の水蒸気が、一気に雨として地表に降り注いだ。こうして数百年から千年足らずで海はできあがってしまったのである。現在太陽系の中で液体の水を持つ惑星は地球だけであるとされている。まさに奇跡ではないだろうか。
こうしてこの奇跡の星、地球は1億年の時をかけて形成されたのである。
奇跡1
地球の誕生
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