index / 遊びの民/ ムラサキキャベツ指示薬をつくろう |
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| ○その1 千切りにしたムラサキキャベツをコップに入れ、無水エタノールをそそぎます。 |
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| ○その2 コップをなべに入れ、沸騰しない程度に十分ほど煮出します。 液が紫色になってきたら、茶こしなどでキャベツをこします。 残った液がムラサキキャベツ液です。 |
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| ○その3 ビンに入れて保存します。 |
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![]() ムラサキキャベツと同じ色素を持った野菜や植物からなら何からでも抽出することができます。 右の写真は去年の秋にアサガオの花から作った指示薬。 なんども煮詰めたので黒っぽくなってしまいました。 ムラサキキャベツの場合、キャベツ特有のにおいがどうしてもしてしまうので、アサガオ指示薬のほうが使いやすいといえるかもしれません。 ちなみに急いで作るために今回は煮ましたが、ゆっくりでよいのであれば、エタノールにつけておくだけで自然に溶け出します。 |
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ぼくが小学校の時の教科書には、コラムのような所にムラサキキャベツ液についてのことが書いてあったことを覚えています。今でも書いてあるのかな。 ムラサキキャベツ液はpH(*1)がかわっていくたびに色が様々に変化する性質をもっている液体です。 同じようなものに有名なリトマス紙の「リトマス」や、中学校で習う「BTB(ブロモチモールブルー)液」などがありますね。 それらの仲間と考えていただいていいと思います。 違うのは「身近にも存在する」ということと「カラフル」ということだけ。 (実はムラサキキャベツ液のほうが高機能!)
右の図を見て下さい。 リトマスは赤と青の二色にしか変化しませんが、ムラサキキャベツは酸性、中性、アルカリ性とpH(*1)が順に変わっていくにつれ、濃いピンク、薄いピンク、無色、緑、黄色とまるでカメレオンのように色がどんどん変化します。 おもしろいですね。 図ではあまりわかりませんが、とってもキレイな色なので、実際にジュース等の着色料として使われています。 今はどうかしりませんが、昔のファンタグレープの紫色はムラサキキャベツ色素によるものでした(*2) ジュースは酸性なので、鮮やかな赤い色が出せるんですね。 pHがかわっていくたびに色が様々に変化したのは、ムラサキキャベツに入っているムラサキ色の色素、「アントシアニン」によります。 このアントシアニン、日頃食べるものにも多く含まれているのですが、意外と知られていないと思います。 黒大豆、ブルーベリー、ムラサキイモ、紅茶、アサガオなどのムラサキ色、実はすべてアントシアニンによるものです。 第二次世界大戦中にイギリスのパイロットが、ブルーベリーを食べたところ、薄暗いところでも良く見えた、と言うところから研究が始まり、今では疲れた眼や視力を回復することが実証されています。 最近ではサプリメントにもなっている人気の物質ですね。
(*1) pH pHと書き、ピーエイチ、と読みます。 昔はペーハーと呼んでいましたが、昭和30年代にピーエイチに統一されました。年をとった先生は、まだペーハーと言っていることも? (別にどっちが正しいという意味ではないです) なんて雑学はどうでもいいので置いといて(汗)、pHの別名を「水素イオン濃度」といいます。つまり水素イオンがどれだけ含まれているかを表す単位のこと。 「すっぱさを体感しよう」で書いたように、水素イオンが多い(=pHが低い)ほど、酸性の度合いが大きくなります。 0から14までの値があり、0に近づくほど酸性が強くなり、14に近づくほどアルカリ性が強くなります。 そして7が中性です。 ちなみにどうしてHだけが大文字かと言えば、Hは水素のHだから。管理人は間違えてテストで減点をくらった過去があります(苦笑) ちなみにヘクトパスカル(hPa)のPも大文字です。これはPが人名だからですね。これも減点・・・(遠い目 (*2)ジュースなどに使われる 正確には清涼飲料水ですね。 薬品名「赤キャベツ色素」として、赤系の清涼飲料水などに、広く使われています。 他に赤い色素としては、野菜色素やコーラでお馴染みカラメル色素などもあるので、赤系の清涼飲料水を飲むときは一度チェックしてみてください♪ (*)野菜色素は総称で、ムラサキキャベツ液も野菜色素に入ります。その他赤ダイコン色素なんていうギャグのような色素もあって、これも野菜色素です。 |
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