インドで生まれたカレーは、東南アジアを始め世界各地に広がっていきます。そのうちの一国に、イギリスがあります。そしてそのイギリスのカレーが日本へと伝わることになるのですが、そのイギリスのカレーとはどのようなものなのでしょうか。
1772年、イギリスに最初にカレーを紹介したのは、ヘイスティングスという一人の男でした。彼は、初代インド総督になったのですが、まだ総督になる前、つまり東インド会社の社員という身分の時です。ガラムマサラやマサラペーストの材料、そしてインド人がカレーをかけて食べていたベンガル地方の主食である米も持ち帰ったのでした。
イギリスは、インドカレー直伝のカレー渡来国とあって、イギリスではカレー料理が盛んです。小麦粉でとろみをつけたカレーがポピュラーとなっています。肉は鶏肉が代表格で、日本と同じくイギリスも海にかこまれているのに魚のカレーはあまりみられません。その代わり、野菜とレンズ豆やヒヨコ豆を煮込んでさっぱりと食べるカレーはインド本国さながらです。またイギリスにはインド人が経営するインドカレーの店がたくさんあり、そうした店を利用するイギリス人も少なくありません。聞くところによると、イギリス人は月に平均すると2,3回はカレーを食べるといいます。
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