大分県動物保健所で施設を見学してきました。

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施設見学

子犬の譲渡会施設の前

大分県内の仔犬の譲渡会は、基本は月に2回を予定してるが、今は捨てられていた子犬の数が減ってきたため、3ヶ月に1回しか行われてない。
つまり、このことから捨て犬や野良犬が減ってきており、 避妊手術をしていない飼い主が減ってきているということもわかる。

子猫の譲渡会施設

これが子猫の譲渡会用の施設だ。

子猫の譲渡会は平成24年からはじまり、 もともと譲渡会場はなく、譲渡会をするために特別に建てられた。
子猫がゲージにいないのは比較的に集団で飼える犬とは違い、猫は個体での管理が重要視されており、集団で飼うことが困難だという。 子猫は、もらわれた家庭では一匹ずつ飼われていることから、それと近い形で管理する方が子猫にストレスを与えないといことで、ボランティアの方がそれぞれ1匹ずつ持ち帰り、譲渡会当日、この場所で披露する。

治療室

ここは、ボランティアの方が譲渡会用の子犬や子猫をシャンプーしたり、譲渡会用の犬、猫の健康診断に利用している。本来は収容されている犬や猫の治療に使うが現在はあまり使われていないとのこと。

収容施設

ここは、成犬や迷子になった犬や猫が収容されているところだ。
実際には大分県の犬、猫の処分場でもある。
本来、保健所は県下で捨てられた犬や、迷子犬は一定期間保護され、飼い主が見つからない場合は、ここに連れてこられます。
実は、大分市では飼養施設を持っていないため、県に借りている状態です。
なので犬を捕まえると、直接ここに連れてこられ、その間に飼い主を探したり代わりになる里親を探します。それでも飼い主が見つからなかったり、噛みついて危険なため人に譲れない場合は殺処分をせざる終えません。
犬には狂犬病予防法という法律があり、

  • 登録と戸籍を作る義務
  • 年に一回狂犬病の予防注射
  • 引っ越しの際や持ち主が変わった場合変更届の提出
  • 自分の所有する土地から出る際にはリードをつける

というものがあります。
理由としては、リードから離れたり、逃げたりした場合、保健所は狂犬病が蔓延しないために捕獲をして、3日間は飼い主を探さないといけません。
しかし、それは犬の場合です。猫の場合、管理する法律がありません。
決して、野良猫を捕まえなければいけない理由はなく、捨てない限りどんな風に飼ってもいいのです。拾って飼うこともできます。
ここで、犬と猫との違いが法律的にも違うことがわかります。
犬はきちんと飼う人が増えたおかげで、野良犬が減ってきたとデーターがあるのに対し、野良猫は減るどころか増えています。
そういった中で法律で決められている犬には罰則があるので人々は守ります。でも、猫には法律がなく罰則もありません。なので、避妊・去勢手術をしようとしないと自由で、放し飼いして飼うことも自由だし野良猫にえさを与えてもいいのです。

猫は犬と違い人体に被害のある重い病気がないため、それ故法律ができないとのこと。人間は自分に不利益になる罰則があるときちんと守ることができますが、無いと守りません。
猫を飼ったら簡単に育てられると思われがちですが、

  • 実際猫を飼ってみるとめんどくさい
  • 思っていたのよりも性格が違った
  • 世話が大変だったり
  • 思っていた以上にお金がかかった

などの理由で捨ててしまう人が多くいます。しかし猫には法律がないからそういう人たちを罰することができません。

続いては...こういった現状がある中、日本社会の中ではどのような活動をしているのだろうか