【第一章】身近な疑問

意外な成り立ち


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ダブリューのつくりかた

しゅっぴー
しゅっぴー

‘W’は何と読むか知っておるか?

Aくん
A

え?ダブルじゃないんですか?

しゅっぴー
しゅっぴー

間違いではないが、正しい読みはダブリューであるぞ。

Zくん
Z

理由があるの?

しゅっぴー
しゅっぴー

うむ。‘W’は今では『ウ』に似た母音と子音の間の音として発音されるが、昔はこの音を表す字がなかったのだ。

Zくん
Z

どうやって表していたの?

Aくん
A

もしかして‘U’ですか?今も『ウ』って言うし…。

しゅっぴー
しゅっぴー

正解じゃ!だが当時の‘U’は『ウ』も『ヴ』も表していたため、“uu”と重ねることで区別したんじゃよ。

Zくん
Z

あっ!『ダブル・ユー』ってことか!

Aくん
A

それが今では一つの文字‘W’になったんですね。

しゅっぴー
しゅっぴー

その通りじゃ。実は‘W’は‘U’が二つくっついてできた新しい文字だったんじゃよ。

Eっていらない?

Aくん
A

最後に‘E’がつく単語って多いよね。

Zくん
Z

確かに!“love”とか“have”とかね。

しゅっぴー
しゅっぴー

うむ。それらの単語の‘E’がなぜついておるか分かるか?

Aくん
A

‘E’は発音しないし…。確かに何であるんだろう?

しゅっぴー
しゅっぴー

‘U’が『ウ』とも『ヴ』とも読まれていたことは話したと思うが、それは当時‘V’という文字はなかったからだったのじゃ。

Zくん
Z

そっか~。じゃあ“love”は“loue”とつづられていたんだ。

しゅっぴー
しゅっぴー

英単語は母音が続くことがあまりないんじゃ。発音はしなくても‘E’を置くことで、前の‘U’が子音であることを示したということじゃ。

Aくん
A

‘V’が入ってきてからもその名残が残ったんだ。

Zくん
Z

じゃあ『ミツバチ』の“bee”はなんで‘E’が二つあるの?

しゅっぴー
しゅっぴー

その答えは実に簡単であるぞ。‘E’がなければ“be”となってしまい動詞の“be”と混同してしまうからじゃ。

Aくん
A

なるほど!

しゅっぴー
しゅっぴー

他にもそのような単語はある。“due”、“tie”、“toe”、“lie”、何か特徴に気づいたか?

Aくん
A

全部3文字の単語で‘E’がついてますね。

Zくん
Z

あっ分かった!二文字だと文字数が少なくなっちゃうからだ!

しゅっぴー
しゅっぴー

そう、二文字の単語はわかりにくく避けられる傾向にあるのだ。

はがしてくっつけて…

Zくん
Z

うーん。うまくいかないなあ。

Aくん
A

何を作ってるの?紙とテープなんか持って。

Zくん
Z

しゅっぴー先生に頼まれて手作りのペン立てを作ってるんだ。

しゅっぴー
しゅっぴー

頑張っておるな。

Aくん
A

あっ先生。これが英語の勉強と関係あるんですか?

しゅっぴー
しゅっぴー

大いにあるぞ。英単語はこのように切ったりはったりして作られたものが多い。それを実際に体験してもらっていたのだ。

Zくん
Z

あんまり意味がない気がするけど…まあいいや!例えばどんな単語なの?

しゅっぴー
しゅっぴー

“respect”などがそれにあたる。“re”は『後ろへ』、“spect”は『見る』という意味があるのじゃ。

Aくん
A

後ろへふり返るほど気に留めているということで『尊敬』や『関心』を指すんですね。

しゅっぴー
しゅっぴー

ではこれはどうかの、動詞として使われる“express”。

Aくん
A

“ex”は『外へ』、“press”は『出す』だから『表現する』という意味になるんですね!

しゅっぴー
しゅっぴー

そうだ!意味をくっつけて作られた単語は離して考えると良いぞ。

Zくん
Z

まだ作り終わらないよ~!

まとめ

WはもともとUがつながった言葉で「ダブル・ユー」
Eは発音しないけど、必要に応じてつけられていった
複数の意味をくっつけてつくられた単語が多い

次は音からできた言葉を勉強するよ!

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