【第一章】身近な疑問

数字に関する謎


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所有格のしるし

Aくん
A

“once”とか“twice”とかって、“one”や“two”に関係あるのかな?

Zくん
Z

確かに形が似てるよね。

しゅっぴー
しゅっぴー

良い観点じゃな。その通り、“once”は“one”の所有格だった“ones”がもとになっておる。

Zくん
Z

えーと、所有格ってなんだっけ?

Aくん
A

所有格は『~の』という意味がつく言葉だよ。‘I’、“my”、“me”、“mine”の“my”とかだね。

Zくん
Z

そうだったね。名詞に“’s”をつけると所有格になるはずだけど…どうして“once”というスペルなの?

しゅっぴー
しゅっぴー

それは“one”の複数形“ones”と区別をするためなのじゃ。これは『ワンズ』と発音される。

Aくん
A

所有格の“once”を『ワンス』と読むためにスペルが変わったんですね。

しゅっぴー
しゅっぴー

そうだ。“ce”と書いてあれば自然に『ス』と読むことができるじゃろう?

Zくん
Z

じゃあ“twice”も同じで“two”の所有格としてできたんだ。

しゅっぴー
しゅっぴー

うむ。今では『一度・二度』という意味で使われておるな。

特別な存在

しゅっぴー
しゅっぴー

君たちには特別な存在はおるか?

Zくん
Z

先生、急にどうしたの!?

しゅっぴー
しゅっぴー

実はな、英語の数字を表す言葉には特別な存在とそれ以外のものがあるのじゃ。

Aくん
A

英語にとっての特別な存在って?

しゅっぴー
しゅっぴー

まずは英語の数字について勉強しよう。数詞には基本数・序数の二つがある。それぞれが何を指すか分かるか?

Aくん
A

えっと確か、基本数が“one”、“two”、“three”…、序数が“first”、“second”、“third”…ですよね。

Zくん
Z

基本数はその数自体を示して、序数は順番の時に使われるね。

しゅっぴー
しゅっぴー

うむその通り。序数の“first”は“st”がついていることから分かるように『最もはじめ』、“second”はもともとフランス語で『次の』という意味じゃ。これらは基本数と関わりがないな。

Aくん
A

でもそれ以降は基本数に直接“th”をつけただけですよね。どうしてなんでしょうか?

しゅっぴー
しゅっぴー

そこが大事なのじゃ。つまり初めの方の数字は重要なものとしてみなされ、不規則にその数字独自の変化をするのだ。

Zくん
Z

基本的でよく使われる数字ほど重要なんだね!

月日は流れて

しゅっぴー
しゅっぴー

今回は少し難しい内容を勉強するぞ。

Zくん
Z

えー!何かな。

しゅっぴー
しゅっぴー

月名だ。“January”から“December”まで12個あるが、もとは数が違ったのだ。

Aくん
A

え、どういうことですか?

しゅっぴー
しゅっぴー

古代ローマのローマ暦では今と違い、一年を10等分しておった。

Zくん
Z

うーん、想像しにくいなあ。

しゅっぴー
しゅっぴー

このようにユリウス暦はローマ暦の1月から10月が3月から12月になった形をしておる。さらに1月と2月は単語を新しく作ったのだ。

Zくん
Z

ユリウス暦ってなに…?

しゅっぴー
しゅっぴー

簡単に言うと、ユリウス暦というのは今のカレンダーのもととなった暦のことじゃ。

Aくん
A

それで、それぞれどんな意味なんですか?

しゅっぴー
しゅっぴー

ふむ。ローマ暦でいう7月は『7』の意味を持つ“septem”、8月は『8』の意味を持つ“oct”から来ており、今ではそれぞれ9月、10月となっておる。

Zくん
Z

うーん、こんがらがってきたー!

しゅっぴー
しゅっぴー

図を見て整理するとよいぞ。

しゅっぴー
しゅっぴー

こんな関係性になっておるぞ。こんな感じでラテン語の数字を用いて月の英語は完成したんじゃ。

まとめ

once、twiceはそれぞれoneとtwoの所有格だった
特別な数字は不規則な変化がある
今の暦は昔の暦と2か月ずれていることに注意!

第一章の内容はここまで!よく頑張ったね。
1章を振り返ってみよう!

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