アカネ色素は、セイヨウアカネという植物の根から抽出してつくる着色料で、主にハムなどの畜肉加工品や菓子類に使用されています。
韓国では使用が許可されていますが、アメリカやイギリスでは使用が許可されていません。日本では、ねずみを用いた中期発がん性試験をした際に「発がん性なし」という結果が出ていたため、使用が許可されていました。しかし、その後に長期発がん性実験を行った際に腎がんの発生が見られ、また、人体に影響を及ぼす可能性も指摘されたため、食品添加物としての使用は禁止されました。
その後行われた審議会では「アカネ色素を既存添加物名簿から削除する必要が適当である」との意見が出たため、厚生労働省が既存添加物名簿を改正し、アカネ色素の製造や使用、輸入を禁止しています。
現在では、アカネ色素を使用した際には、食品の表示欄に必ず使用したことを記すことが義務づけられています。そのため、アカネ色素の使用が記載されている商品を海外で見た場合は食べない事を強くお勧めします。平成5年に食品衛生法が改正された際には、添加物の使用の許可を出すシステムが、人の健康を害する既存添加物を審議会で審議し、既存添加物名簿から削除するものに変更されました。そのため、現在使用されている添加物はすべて安全というわけではないのです。