日本の教育

日本の学生の学習到達度は非常に高く、先進国の中でもトップレベルである。戦後の学力の低下の影響で知識詰め込み教育が導入され、知識量の増大に比重がおかれている。現在、受動的な教育やICT活用度の低さが問題視され、教育に関する改革が行われつつある。

歴史教育

日本では、旧石器時代から近現代史までの膨大な量を一年または二年ほどの短い期間で教えようとするため、必然的に最後に学ぶ近現代史が簡単に済まされる傾向にある。

また、他教科よりも遅い小学5年生から教科として登場し、その上授業時間が少ないという問題点がある。

平和教育では、子どもたちに戦争体験を継承することが平和教育の中心であり、戦争に反対する態度を形成しようとする傾向がある。

ICT教育

OECDの生徒のICT機器活用状況に関する調査によると、学校の授業でのICT機器の使用が他国と比べ少なく、授業での使用時間はOECD加盟国で最下位である。それに加え、学校外での使用もチャットやゲームに偏っている。

また、コロナに際して行われたOECDの緊急調査では、日本の教育におけるICT機器の普及率は調査対象77カ国中、66位、教員のICT教授スキルに至っては77カ国中、最下位という結果が明らかになった。

体育

日本の体育教育のほとんどは体を動かすことに焦点が置かれている。また、個人指導を受ける時間が少ないため、身体能力の低い子供が必要な技術を習得することができず、更に授業やチームから置いていかれ、疎外感を感じるようになるため、個人の身体能力に依存した達成主義のカリキュラムは、体育の目標達成どころか全く逆の結果を与えてしまうことにつながりかねないという指摘がある。

家庭科

日本では小中学校で家庭科が男女問わずすべての児童・生徒の必修項目になっていると。専門の家庭科室があるため実習の機会も多く、よりよい生活技能を身に着け、暮らしの質を高めることできる。

性教育

日本は基本的に「性教育」という授業があるわけではなく、色々な教科に分かれて行われている。保健で性について教えられることが多く、思春期の体の変化や受精について、そして性感染症の防ぎ方などを学ぶのがメインになっている。文部科学省からは、中学生であれば妊娠に至る過程は扱わない、高校生の場合は「必要であれば言及する程度」に留められているとのこと。令和3年度から「生命(いのち)の安全教育」が実施されることに。性暴力の被害者にも加害者にもならないという視点で、新しく国が進めようとしているもので、性的同意についてなどにも触れられており、これまでの教育と比べるとかなり踏み込んだ内容になっている。

大学教育

OECDのデータによると日本の大学進学率はOECDの平均を下回っている。世界全体としても大学進学率は上昇傾向にあるまた近隣国の中では韓国が大学進学率を伸ばしているが、その一方で日本以上に少子化が深刻である。 日本での学修時間は一日約4.6時間というデータも有る。これはアメリカ等と比較するとかなり短い。特に大学一年生が顕著で、対して卒論等の影響もあってか四年生はアメリカと比較すると長い。

OECD

経済協力開発機構は、日本を含む38ヶ国が参加している国際組織であり、貿易や途上国支援を通じて国際的課題解決に取り組んでいる。

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