中東の教育

どのようなカリキュラムで各教科の教育が行われているか参考になる文献があまり十分存在しなかった。教育には宗教が大きく絡んでおり、その影響で例えば体育が行われない地域もある。また、内戦により以前のように学校に通えなくなった子供も多く、教育が十分に受けられていない子供の割合が他地域に比べ高い。

体育

イスラム教の教えにより、アラビア半島のような乾燥した砂漠の国ではマントで全身を包み、東南アジアのインドネシアやマレーシアでは髪の毛を隠している。男性も、信仰にふさわしい肌の露出の少ない服の着用が求められる。男女とも、体育で肌を露出するなんてとんでもないという風潮から体育の授業がない国がある。

社会情勢

難民や避難民といったぜい弱な環境に置かれた子どもたちも、学校で学ぶことが難しい環境に置かれている。 シリアは2011年から紛争が始まって10年目を迎え、670万人が難民となり、うち550万人が近隣国に避難している。 ヨルダンでは65万以上が避難生活を送っており、その半数以上が18歳未満の子ども。ヨルダンの学校ではシリア難民の子どもを受け入れているが、3人に1人は学校に通えていない。二部制の授業を実施しているが、学習時間が足りないことやヨルダンの学校に編入するまでの数年のブランクから授業についていくことができない子どもが多いことが課題となっている。

シリア内戦

シリア内戦は、「アラブの春」という民主化要求運動をアサド政権が弾圧したことに端を発した武装闘争である。現在も混乱が続いており、大量の難民がヨーロッパに押し寄せたことで国際的問題となった。

←オセアニアをみる