このページでは、食品ロスの現状、原因、国の対策など、基本的なことからあまり知られていないことまで、 詳しく紹介しています。 それではまず、食品ロス意識度診断をしてみよう。
食品ロスとは
食品ロスについてみなさんはどれくらい知っているでしょうか。
「もったいない」とは思うけど、具体的に何が悪いのかわからない
なんて方も多いと思います。
それでは食品ロスについてもう少し見ていきましょう。
食品ロス診断
まず食品ロス意識度診断をしていきましょう!
あてはまるもののチェックボックスにチェックを入れ、チェックの数を数えてみましょう。
食べ残しはしないように心がけている
スーパーやコンビニで食品を買う時、手前からとっている
余ったおかずは次の日に食べる方or冷凍する
家にある食べ物の賞味期限を考え、近いものを優先的に食べている
食品ロス削減のために行なわれている企業のサービスを積極的に利用する
家族や友達などに食べ物を残さないように呼びかけている
食品ロスは深刻な問題で改善するべきだと思う
食品ロスの原因
家庭系食品ロス
食品ロスの約半分は家庭内で発生する家庭系食品ロスです。具体的には食べ残し、消費期限(賞味期限)切れ、カットしすぎなどがあげられます。
左の写真にあるように、多くの人はブロッコリーの茎を食べずに捨ててしまうと思いますが、ブロッコリーの茎は食べれるため、これは「食品ロス」となってしまいます。
事業系食品ロス
残りの半分は農家・食品加工工場やスーパーやコンビニなどといった小売業者などから発生する事業系食品ロスです。
事業系食品ロスの原因の一つとして三分の一ルールが大きく関わっています。
三分の一ルールとは食品業界に存在する暗黙のルールで、 製造日から賞味期限までを三等分し、それぞれの期限に間に合わないと販売することはできません。 このルールは1990年代に登場し、以後暗黙のルールとして存在しています。しかし法的効力は全くないため、近年は食品ロス削減の動きに伴い見直しが進んでいます。
そのほかにも飲食店での作りすぎや食べ残しも事業系食品ロスの原因の一つです。
国の対策
「食品ロスの削減に関する法律」
近年になって国が食品ロス問題の解決に乗り出すようになりました。その大きな柱が「食品ロスの削減に関する法律」です。食品ロスの削減に関する法律 2019年10月1日に施行、2019年3月に食品ロス削減推進法に基づく基本方針が閣議決定されました。 国は食品ロスの削減の取り組みを協力を進め、都道府県や市町村は地域それぞれの取り組みを推進することを決めました。
- ・国の基本方針を踏まえ、都道府県と市町村が削減推進計画を策定し、対策を実施
- ・消費者や事業者に対する普及啓発
- ・事業者等の食品ロス削減に向けた取組を支援
- ・毎年 10 月を「食品ロス削減月間」、10 月 30 日を「食品ロス削減の日」に設定
- ・フードバンク活動を支援
目標数値の設定
SDGS の削減目標を踏まえ、2018(平成 30)年 6 月に閣議決定された「第四次循環型社会形成推進基本計画」では、家庭から発生する食品ロスを 2030(平成 42)年度までに半減させる (2000 年度比)とする数値目標が初めて設定されました。食品ロスが社会に及ばす影響
どうして食品を捨てることが「いけないこと」なのでしょうか?食品を捨てたところで私たちへの具体的な悪影響とは一体何があるのか詳しく見ていきましょう。
環境破壊に繋がっている!?
食品ロスは環境破壊にもつながる問題です。食品を廃棄する際、二酸化炭素が排出されます。その量は全世界で36億トン、全排出量の約8%にもなります。
この8%というのは左のグラフからも分かる通り、飛行機によって排出される二酸化炭素の約5.7倍です。
つまり食品ロスが増えることで、結果的に地球温暖化を進行させてしまうのです。
さらに、食品の生産量を増やすために土地の開墾が行なわれ、森林破壊へつながったり、天然資源の過剰消費が行われたりします。
私たちが「食品を捨てる」ということは環境を破壊していくということと同じです。(World Resource Institute HPより引用)
世界には食料に苦しむ人がたくさんいるということ
現在、世界には9人に1人が飢餓状態で苦しんでいます。さらに、今後は世界的な人口増加が見込まれており、食料不足が深刻化していきます。
満足に食べられない人たちがいる一方で、飽食で食品が捨てられています。もし、私たち先進国が捨ている食料飢餓状態の人々に送ることができたら、どうでしょうか。
これは倫理的に許されていいのでしょうか。