トキソプラズマ
トキソプラズマのイラスト
トキソプラズマの特徴
長径5~7μmで、短径が3μmの三日月型となっており、世界中で全人類の1/3以上、衛生管理の行き届いた日本でも10%が感染しているとされています。
トキソプラズマ症が起きる理由
ヒトに感染する場合には終宿主ネコの糞便から感染します。
ウシやブタ、鶏やヒツジなどの肉にもトキソプラズマのシスト(嚢子)が含まれている可能性もあり、感染する場合もあります。そのため、感染を防ぐためには きちんと加熱してから食べるのが望ましいとされています。
主な症状
健康なヒトが感染しても目立った症状はありませんが、エイズなどに感染して免疫力が低下している場合には発熱やリンパ節炎、脳炎を起こすことがあります。
また、妊娠中の女性がトキソプラズマに初めて感染すると、急速に増殖する寄生虫が胎盤を通過して胎児に到達し、死産、早産、脳や眼の損傷を伴う先天性トキソプラズマ症を引き起こす可能性があります。
予防方法
必要以上にネコとの接触を避けるのではなく、トキソプラズマのオーシストは終宿主であるネコの初感染から数週間しか排出されないため、飼いネコのトイレ掃除に気を配ったり、庭の土や公園の砂を触ったあとにはよく 手を洗う。また、ウシやヒツジの生食を避けることによってヒトへの感染が予防できます。
猫から感染することがあるなんて…ちょっと怖くなっちゃったな。
必要以上に接触を避けなくてもいい代わりに手洗いを徹底しよう!
(参照:大谷智通 佐藤大介、寄生蟲図鑑 「不思議な世界の住人たち」115頁、116頁、118頁)