通信制高校~個性を活かせる学校の形~

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中学卒業後に選べる進学先

中学卒業後の進路として存在している「高校進学」という選択肢、特に全日制高校は家族や先生など多くの人から進められると思います。しかし、中学卒業後に選べる進学先は高校だけではありませんし、全日制高校以外の高校も存在しています。では、なぜ多くの人から全日制高校を進められるのでしょうか。

中学卒業後に選べる進学先のデータ

上の表は、中学卒業後に選べる進学先のデータの表です。学校数・生徒数共に圧倒的に多い学校が全日制高校だから、多くの人から進められるのです。では、上の表に出てきた5つの学校の特徴を説明していきます。

1.全日制高校

全日制高校は、文部科学省によると「通常の時間帯において授業を行う課程」とされています。

2.定時制高校

定時制高校は、文部科学省によると「夜間その他特別の時間又は時期において授業を行う課程」とされています。

3.通信制高校
通信教育の方法の画像

通信制高校は文部科学省によると、”通信手段を主体としつつ、生徒が自宅等で個別に自学自習することとして、添削指導・面接指導・試験の3つにより教育を実施している所"とされています。

また、"近年では、自ら選択して自分のペースで学ぶことができる通信教育ならではの特徴を生かして、スタートラインや目指すゴールが異なる多様な生徒に対して教育機会を提供している"ともされており、生徒の入学・卒業の理由の幅がとても広いことが分かります。

このように、全日制高校や定時制高校とは少し違う学校が通信制高校です。

4.高等専修学校(専修学校高等課程)

高等専修学校(専修学校高等課程)は、文部科学省によると「中学校を卒業したみなさんが、少しでも早く自分の夢や目標に近づくために、専門知識を学べる学校」とされています。高等専修学校の中には、「大学入学資格付与校」や「技能連携校」があり、「技能連携校」は通信制高校(もしくは定時制高校)とのダブルスクールで、卒業すると2つの学校の卒業資格を得ることが出来ます。

5.高等専門学校(高専)

高等専門学校は、文部科学省によると「実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関」とされており、一般的には「高専」と呼ばれています。

番外編:サポート校

サポート校は、「校」という字が入っているため勘違いされやすいですが、制度上は学校ではありません。サポート校は、あくまでも通信制高校に在籍する生徒のサポートをする場所なので、このサイトではサポート校を「場所」という言葉で指す場合があります。

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りんご

私はサポート校に行きたいんだけど、サポート校が高校じゃないなら、どうやって高校卒業資格を得れば良いの?

めう

高校卒業資格を得るには、①高校を卒業する、②高卒認定試験(高等学校卒業程度認定試験)に受かる、の2つの選択肢があるよ!
基本サポート校に行きたい人は、通信制高校に所属しながらサポート校に行くという選択肢を選んでいる人が多いね!

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おにぎり

ちょっと気になったんだけど、サポート校って何のためにあるの?

しん

通信制高校には、人との関わりが少なかったり大学進学や就職を希望している人へのサポートが薄かったりする所が多いんだ。人と沢山関わりたい人や、将来設計が出来ていてサポートをしてほしい人のためにあるのが、サポート校だよ!

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通信制高校のイメージについて

皆さんは、通信制高校にどのようなイメージを持っていますか?
多くの人は、「友達を作る機会がない」「体育祭や文化祭などのイベントがない」といったマイナスなイメージを持っているのではないでしょうか。

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りんご

私も、通信制高校は受験に失敗した人が行くところなのかなって思ってる…。

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おにぎり

僕は、通信制高校って就職や進学に不利だって聞いたことがあるよ…。

高等学校課程別在籍者数の割合のグラフ

実際、右の図のように全国の学生の約9割が全日制高校に通っています。なので、通信制高校のことを良く知らない人が多いはずですし、通信制高校という存在すらも知らない人も居ると思います。

ぜひ、このサイトで通信制高校のことをよく知ってみてください!

通信制高校の年齢層について

通信制高校の特徴の一つに、「幅広い年齢の人が在籍している」というものがあります。

昭和60年~令和2年の通信制課程の年齢別生徒数のグラフ

上のグラフは、昭和60年から令和2年の通信制課程の年齢別生徒数のグラフです。このグラフを見た皆さんの感想はどのようなものでしょうか?

昭和60年~令和2年の通信制課程の年齢別生徒数(公私別推移)

上のグラフは、昭和60年~令和2年の通信制課程の年齢別生徒数(公私別推移)のグラフです。
どうでしょう?公私別に見ると感想が大きく変わるのでは無いでしょうか?公立の通信制高校は年齢が幅広いのに対して、私立の通信制高校はほとんどが15歳~18歳になっています。
ぜひ、高校選びに役立ててください。

卒業後の進路

通信制高校を卒業した後どのような進路を選ぶ人が多いのか、進学率はどのくらいなのか、気になる人も多いと思います。ここでは、卒業後の進路の割合やそのサポートについて触れていきます。

卒業後の進路の割合
制度別高校卒業後の進路について

上のグラフは、高校卒業後の進路の割合を全日制・定時制・通信制全体・公立通信制・私立通信制の5種類に分けたグラフです。
全日制高校は、卒業した人のほとんどが進学していて、定時制高校は、卒業した人の約半数が就職しています。
通信制高校は、卒業後の進路が全日制や定時制よりもバラバラになっていて、進路が未定であるまま卒業した人の割合も多くなっています。しかし、公立の通信制高校と私立の通信制高校とでは進学率が大幅に異なっており、進路が未定である人の割合も私立の方が少ないです。

このグラフから、「通信制高校は大学に進学することが難しい」というイメージは、全日制高校と比較した結果だという事が言えます。

進学や就職におけるサポート校の役割

サポート校は、進学率・就職率が高くない通信制高校の生徒の進路サポートの役割も担っています。

メンバーが通うサポート校は特に進学のサポートに力を入れているので、卒業後の進路は9割ほどが進学(8割が大学、短大・専門学校は共に1割程度)、1割弱が就職を選択しています。
また、メンバーが通うサポート校の先生に、メンバーが通っている通信制高校サポート校についてのお話を聞いてみました!

メンバーの通う通信制高校・サポート校で養われる能力

「メンバーが通う通信制高校は、課題や授業は自分のペースで進めることができる半面、裏を返せば全ての決断を生徒にゆだねられているので、判断力や自己決定力に加えて自己管理能力も自然に養われます。そのため、進学後、自由度の高い専門学校や大学の生活においても、困ることが少ないと思います。
メンバーが通うサポート校の授業は対話をとても大切にしている講師とのマンツーマン授業なので、自分自身の考えを人に伝える力も自然と養うことが出来ます。
委員会活動や各種行事の実行委員などを通して、コミュニケーション能力や協調性も養い、進学・就職後もリーダーシップを発揮したり他者と協働することが円滑にできます。
実際に、去年メンバーと同じ通信制高校に在籍し、サポート校に通っていた卒業生の1人は、進学先の学校で一年で一番大きな行事でも数ある専門学校の束ね役としてリーダーを努めているそうです。人前に立つ度胸や人をまとめる力も、様々なことに挑戦できる環境だからこそ育めるのではないかと思います。」