「きもの」はニンキモノ!

着物にある問題

 今、着物にある問題は「着物離れ」です。
「着物離れ」は、洋服を着る人が増えてきており、和服を着る人が少なくなってきているということです。
 図の2022年に10代~70代の男女を対象に行われた着物の着用頻度についてのアンケート調査からは、数年に一度しか着ないという人が多いと分かります。昔は着物は普段着だったはずが、今では着物を着ている人を珍しいと感じる人が多いです。特に若い人が着物を着ていると珍しいと思われます。昔は着物が当たり前だったのにも関わらずなぜ珍しいと感じる人が増えてしまったのでしょうか。その原因には過去のことが関係しています。

(図:「着物に関するアンケート調査(第三回) 1.着物の着用頻度(マイボイスコム(株)調べ)」よりメンバー作成)

着物一着にどれだけの蚕が使われているのか

 着物地(色無地)一反で、約750gの糸が必要です。また、着物一反分の生地を織るのに、生糸約1kg、約432,000mの長さが必要になります。生糸1kgのために繭約5kg,3000粒が必要です。

原因

着物離れの主な原因は…

○過去
 実は、日本には明治時代から西洋文化が入り、洋服文化になったのです。はじめは、一般の人は着物を着ており、その中でも特に女性が多かったです。ですが、昭和の初めに行われた調査では、着物を着ている女性は二割ほどしかいませんでした。そして、たくさんの人が和服より洋服を着るようになったので、みんなが合わせようとし、着物は現代とは違う衣服とみなされてしまいました。

○現在
 現在では、洋服が主流になっています。若者が着物を着ない理由は、「めんどくさい」からです。着物は、着物や着物を着るために使う道具を買ったり、着付けの仕方やマナーを学んだりなどと、若者たちにはめんどくさいと感じるものばかりなんです。それに対して、洋服はあまりお金がかからないし、簡単に着ることができるので和服より洋服を着る人が増えてしまいました。

振袖の意味

 振袖は、「袖を振る」という意味です。ほかの着物と比べて袖が長いことが特徴です。日本は古くから”振る”しぐさには厄を払う、お清めなどの意味もあり成人式では振袖を着用することで身を清めるという意味合いもあります。