点字の文法
点字にはさまざまな規則があります。- 点字は6つの点で作られた1マスで1つの文字を表すが、63通りしか文字が作れないので、にごる音(ガギグゲゴ)などの文字は 2マスで1つの文字を表します。
- 点字は耳で聞いた通りに書く
- 点字は字の大きさを変えることはできない
- 数字には、ア行とラ行の10文字が使われています。 ですから、かなと漢字の区別をしなければいけません。そこで、書きたい数字の前に、「数字ですよ」と知らせる数符 を書き、その後に数字を書いていきます。数字が終わってもそのままかな文字を続けることはできますが、ア行やラ行の文字が後に続く場合は、数字とかなを区別するために、 その間に第一つなぎ府 を入れます。
- アルファベットは「今からアルファベットです」と知らせる外来符を書いてからあてはまるアルファベットを書く ただし、これだけではすべて小文字になりますので、大文字を書きたい場合は、外来符の後にさらに大文字符 をつけます。
- ことばの音を表す点字記号の他にも、いろいろな記号があります。 よく使うものでは、句点「。」、疑問符「?」、感嘆符「!」、第一カギ「」、第一カッコ()などがあります。
- 点字を書くときには、ことばのまとまりごとに空白を入れなければいけません。 そうしないとことばがつながって、意味がわからなくなるからです。空白は、ことばの まとまりごとに細かく切って1マスずつあけます。文と文の間は2マスあけます。 また、最初の文の書きはじめは行のはじめを2マスあけます。段落を変えるときには 行変えをして、行のはじめを2マスあけます。これを「分かち書き」といいます。
- 点字はまとまったことばの途中でくぎることはできません。 なので、行の中にことばがはいらなくなったからといってことばの途中で次の行にいってはいけません。 入らないと思ったら、そのことばから次の行に書きます。
点字は左から右に読むので、例えば濁音を知らせるなどの点字記号を当てはまる文字の前に書きます。
@「花を」などの「を」はそのまま使いますが、「は」「へ」は「わ」「え」と書きます。
(例)「私は」→「わたしわ」 「店へ」→「みせえ」
(例)「東京」→「とーきょー」 「風鈴」→「ふーりん」
※ 動作や状態を表す言葉の最後の文字はのばしません。
(例)「思う」→×「おもー」〇「おもう」
Bのばすように聞こえる音でも、「あ」「い」「え」「お」はそのまま使います。
(例)「お母さん」→「おかあさん」 「時計」→「とけい」
C外来語や音響などをしめす言葉の場合は、「い」「え」の音であっても長音符を 使うが、地名や人名は活字書の通りそのまま「い」を使っても問題ない。 メープル テーブル ティー コーヒー バター ボール ピーピー カーカー
@音がつまる場合、小さい「っ」の変わりにつまる記号の促音符 を使う。 拗音の「きゃ」「きゅ」「きょ」、「しゃ」「しゅ」「しょ」などは2マス1字で表します。
(例)「学校」→「が (促音符) こー」 「出発」→「しゅ (促音符) ぱつ」
A「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」、「じゃ」と「ぢゃ」、「じゅ」と「ぢゅ」、「じょ」と「ぢょ」は同様に発音されているから、すべて「じ」「ず」「じゃ」「じゅ」「じょ」だけを使うのが普通である。
(例)「地震」→「じしん」 「恥」→「はじ」
※ 「ち」「つ」などと発音されることがはっきりわかっている言葉が濁る場合は、
「ぢ」「づ」「ぢゃ」「ぢゅ」「ぢょ」だけを使う。
(例)「世界中」→「せかいぢゅう」 「三日月」→「みかづき」
(例)「200円」→「200(つなぎ符)えん」
※ 日付の1日(ついたち)〜10日(とおか)、20日(はつか)は発音通りにかなで書く。
cm kg hP a(hPa) A 4(A4)
(作文をかくときは1マスですが、点字の場合は2マスあけます。) また、長い複合語は、3拍以上の構成ごとに区切ります。これを「切れ続き」呼びます。
(例)○○がっこーえわ○とおまわり○しても○あるいて○数符 10ぷん○ぐらいだが○きょーは
数符 20ぷんも○かかって○しまった。
※「、」の後には1マス、「。」の後には2マス空ける。
(7の例を見てください。) |