建築計画
住宅、事務所、店舗、公共施設などの建物の用途や、利用者、立地条件などから求められる機能を満たし、換気や採光、音響、及び動線や避難経路などを考慮した上で、法律や条例に則り、建物のレイアウトや間取りを決定してゆく。
建築設計
建築計画にて設定されたアウトラインに従い、建築物の形状・材質を決定していく。意匠、構造、設備、防災などが専門分化している。
ここではその四つの分野について詳しく紹介しています。
建築意匠設計
建築物の形状・材質を、主として芸術的観点から決定していく分野であり、
構造・設備などにおいて求められる機能を考慮した上で、全体の構成・形状の方針決定を主導し、
建築物が社会や施主から求められた美観と機能を兼ね備えるべく設計を行う。 近年では建築意匠を完成後に建築写真という形で保存する傾向もある。
建築構造設計
建築物が自重、積載、荷重、地震、風、積雪、その他の外力によって倒壊することの無いよう、設計を行う分野。
意匠担当者と協同の上で、設計物件が構造上必要な耐力を備えるよう構造計画を立てたり、実際に構造計算を行い検証する立場であるが、
超高層ビルや体育館など大規模な空間を要する建築物や、複雑な形状の建築物においては、全体の設計に支配的となることもある。
建築設備設計
電気、空調、換気、衛生、通信、排煙設備などの配置、バリアフリーを考慮した昇降設備の仕様などを決定する。
建築防災設計
建築物の利用者の安全を確保するための防災計画、避難計画を行う分野。
特に建築基準法上の避難規定や消防法等との関係が大きい。
見積り・契約・施工
建設業者に見積りを依頼し、施主と業者の双方で概要を確認した上で請負契約を交わし、その後、施工にかかることが一般的である。設計図書を元に複数の建設業者に見積(見積もり)を依頼して、業者選定を行うことが一般的であるが、信頼できる 建設業者1社に直接依頼することも行われる。
監理
施主になり代わり、施工が設計図書通りに行われているかどうかを工事現場で監督する業務を監理(工事監理)といい、通常は設計者(建築士)が担当する。
(建築士法第2条、建築基準法第5条の4第2項参照)
管理
建設現場の施工計画を立て、適正な施工をチェックする(現場管理)。
通常は建築士、建築施工管理技士の役割である。
分離発注
従来行われてきた一括請負契約と異なり、建築構造(躯体)と建築設備(電気、空調、衛生設備)などを区分ごとに分割して複数の業者に発注することを分離発 注と呼ぶ。
一括発注に比べ建設費の低減や質の向上といった利点がうたわれ、官公庁の発注する建築物や比較的大規模な建物では一般的になっている。
しかし中小規模の建物では、これまでの日本の建設現場の慣習と相容れない部分もあり、うまく活用しなければ必ずしも利点ばかりではないため、施工業者の選 定時に施工業者・設計者と相談すべきである。
一般住宅では、施主が施工業者に材料を支給する「施主支給」システムも徐々に浸透してきている。
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