現在世界では、約20億トンの穀物が作られています。これは、約140億人分の食糧になれる量です。
しかし、この穀物は取引所で「家畜のエサにする」という買い手が多く、穀物の価格が上がってしまうため、貧しい国の
人々は買うことができません。
その結果、貧しい国の人々は飢餓をおこしてしまいます。
また、最近になって穀物は、エネルギー面で注目を集めています。
有名なのは、トウモロコシからつくる「バイオエタノール」があります。
バイオエタノールとは、トウモロコシなど植物由来の資源を発酵させてつくるアルコールの1種です。
近年、バイオエタノールの生産が急激に増えたため、食用としてのトウモロコシの流通に大きく影響しています。
つまり、先進国の家畜とエネルギーに食べ物がまわされてしまい、貧しい人々には食べ物が行き届いていないのです。
地球の温暖化対策のためにつくられた「バイオエタノール」でしたが、食糧という面で新しく問題になってしまい
ました。
エネルギー問題、さらには地球の環境問題にも、食糧問題は関係してしまっているのです。