文字の解読

文字の解読

歴史を紐解く鍵となる古代文字の解読は世界の学者によって挑戦されてきました。文字の歴史は、文字の解読の歴史でもあるのです。

古代文字
解読年
解読者
解読のヒントになったもの
ヒエログリフ
1822
シャンポリオン(フランス) ロゼッタストーン
楔形文字
1802
グローテフェント(ドイツ) ペルセポリス碑文
1847
ローリンソン(イギリス) ベヒストゥーン碑文
線文字B
1952
ヴェントリス、チャドウィック(イギリス)  
甲骨文字
1903
劉鶚、羅振玉、王国維(中国)、白川静(日本) 殷墟卜辞
ヒッタイト楔形文字
1915
フロズニー(チェコ)  
ブラフミ文字
1840?
プリンセプ(イギリス) アショーカ王碑文
ウガリット文字
1930
バウアー(ドイツ) ラス-シャムラ文書
突厥文字
1893
トムセン(デンマーク) オルホン碑文

▲古代文字を解読した人物一覧。

(川北稔・桃木至朗『最新世界史図説 タペストリー 八訂版』,帝国書院より引用)

ヒエログリフの解読

ヒエログリフの解読は文字の歴史・世界史に大きな影響を与えました。→ヒエログリフを参照。

未解読文字

文字の開発から現在まで、数百もの文字がうまれてきましたが、中には研究されてはいるものの、未解読の文字がいくつかあります。

  • クレタ象形文字
  • 線文字A
  • インダス文字
  • ヴィンチャ文字
  • フェストス円盤文字
  • ロンゴロンゴ文字

上の他にも多数未解読文字は存在しており、どれも解読が試まれています。特に近年はコンピューターの導入により、文字の解読が期待されています。

なお、これら文字が解読されればどんなことがわかるのか考えてみました。

まずは、その文字の言語がわかることです。それによってその地域でどのような記録がされていたかがより具体的にわかります。次に、文字の系統がわかるということです。これによって、文字の体系的な歴史がより補強されていくのです。

▲未解読文字である線文字A。解読されれば文字の歴史の研究が進む。