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 和紙のルーツは西暦105年、後漢時代(25年〜220年)の中国で蔡倫という人物が作ったものと言われています。しかし、中国の前漢時代(紀元前202年〜8年)の遺跡から植物由来の紙が発掘されました。このことから、蔡倫以前にも紙は作られていたとも考えられるようになりました。今では、蔡倫が改良された文字を記すために使った紙が最古のものとされています。蔡倫の紙は、麻クズや破れた魚網などの材料を用いて作られていました。この紙が世界各地に伝わり、今日の紙へと進化していったのです。
 
 
 
 
 紙が日本へ伝わったのは、7世紀の610年頃、高句麗(こうくり)の雲徴(うんちょう)という僧によるものだとされています。その後、当時の日本人が良質の紙を漉こうと漉き方や原料に工夫を施していき、蔡倫のものとは異なる独自の発展を遂げていきました。こうして、「和紙」と呼ばれる日本独自の紙が確立していきます。「和紙」は日本各地に伝わった後、その地に合わせた紙漉きが行われるようになり、様々な種類の和紙が作られるようになりました。
 
 
 
 
 紙が出来上がり、日本へ伝わるまでは木簡(もっかん)・竹簡(ちくかん)・絹帛(けんぱく)などに文字を記していました。木簡は木を、竹簡は竹を墨で筆記できるように細長くした板であり、丈夫なものでした。絹帛は、絹の布でとても細かく編まれたものです。木簡や竹簡は表面を削って再利用できることから、紙が普及してからも荷札などに使用されていました。
 
 
 
 
 
 
古代メソポタミア:粘土板
泥を平らにして干したもの。
 
 
 
古代エジプト:パピルス
パピルスという植物の幹を薄く削ぎ、それを交差させながら編んで押し叩き接着したもの。
 
 
 
西アジア・ヨーロッパ:羊皮紙
動物の皮を筆記用に加工したもの。羊や子牛の皮が使われている。
 
 
 
インド:貝多羅葉(ばいたらよう)
椰子の葉を加工したもの。写経などに使用されていた。
 
 
 
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