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ことわざは日本語だけではなく、様々な言語でその地域特有のことわざが世界中に存在します。
ここでは、外国語のおもしろいことわざをアジア・アフリカ・ヨーロッパの3地域にわけて紹介しています。


ヨーロッパ

きのこと名乗ったからにはカゴに入れ(原文:ロシア語)

自分はきのこだ、と自ら名乗るのならば、覚悟かくごを決めてきのこの入ったカゴに入れ。何かを始めた以上、少々つらいことがあっても最後まで成しとげるべきだ、ということ。日本語の「乗りかかった船」と同じ意味。
ちなみにロシア人はきのこが大好きで、きのこ狩りに行くことをとても楽しむ。そのため、きのこ料理の種類もたくさんある。

やる気のない猟犬りょうけんではせたうさぎしか捕まらない(原文:オランダ語)

やる気のない人に仕事をさせても大きな成果は期待出来ないということのたとえ。

じゃがいもの中へじゃがいもの外へ(原文:ドイツ語)

かつてドイツ軍が軍事演習ぐんじえんしゅうのときに、最初じゃがいも畑へ直進するようにとの命令を出した。しかし、じゃがいもがダメになってしまうという理由で、引き返すよう命令が変更された。
その時々に応じて命令めいれい規則きそく態度たいどが変わることのたとえ。
日本語でいうところの、朝令暮改ちょうれいぼかい

賞賛しょうさんよりもプディング(原文:英語)

口先ばかりのほめ言葉よりも、実際に役に立つもの・食べられるものをもらった方が良い、ということ。

他人のスープに鼻を突っ込むな(原文:フランス語)

他人のことにあれこれと余計よけいな口出しをしたりやおせっかいを焼いたりするものではないということ。
イギリスでは「他人のスープでくちびる火傷やけどをするな」と言う。


ライオンの尻尾になるよりネズミの頭がまし(原文:フランス語)

強大なものの下っぱになるなら、弱小なもののリーダーになる方がいいということ。独立どくりつ精神せいしんの表れである。


ローマは1日にしてならず(原文:フランス・イタリア語)

今日のヨーロッパ諸国にも大きな影響を与えることとなった古代ローマ帝国は、一朝一夕いっちょういっせきに出来たものではない。大きく立派りっぱなことは短い期間ではげられないということ。


おおかみいればカラスにまたがれる(原文:オランダ語)

強くかしこい狼も年を重ねると、おろかなカラスにさえかなわなくなる。年とともに能力がおとろえるのは仕方ないことだということ。


舌には骨はないが、骨を砕くことは出来る(原文:チェコ・ギリシャ・トルコ語)

「舌には骨はない」というのは、だからどうにでも都合のいいことが言えるということ。「骨を砕く」のは古代の処刑法しょけいほうの一つ。口のききようで、自分の身が良いようにも悪いようにも転ぶということ。日本の「口はわざわいの元」とほぼ同じ意味。


空腹くうふくは最高のソース(原文:フランス・オランダ語)

お腹が空いている時には、どんなものでもおいしく感じるものだ。スパイスを使う料理の多いスペインでは「空腹は最高のスパイス」と言う。


民の声は神の声(原文:フランス・ドイツ・ロシア・スペイン語)

天には口はないので、天の意思は人の口を通して知らされるという意味。革命思想かくめいしそうもとづき、政府を批判ひはんする際に使われる。


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